映像テクノアカデミアCMプランナーや映像編集者をめざす映像・広告クリエイター科
2011年度 授業レポート
2011年度 授業レポート

12.02.21
● 授業レポート 日刊スポーツへ、受講生自らがプレゼンをする!(CMプランナー実践クラス)

2012年1月21日午後7時。
雪の降る日の夜、CMプランナー実践クラスの受講生たちが、「日刊スポーツ」に今年の新CMの企画コンテをプレゼンしました。
日刊スポーツからは、販売推進局の方3名がお越しになり、受講生のプレゼンを真剣に聞いていただきました。

まずは講師であり、「日刊スポーツ」のCM制作のクリエイティブ・ディレクターを兼ねる水原弦氏から、全体の企画案についてのコンセプトと各表現案のヴァリエーションについて説明がありました。その後、プレゼンした総数は何と14案!
その案にかかわった中の一名が代表して、日刊スポーツの3名の前で直接プレゼンを行いました。
プレゼンの1週間前の授業でどの企画をプレゼンするかを決め、それぞれが自宅に持ち帰って絵を作成したり、写真の資料を探しました。
プレゼン当日は、みんな通常の授業開始前から教室に集まって、緊張した面持ちでプレゼンの準備を進めていきました。

水原講師にも手伝っていただき、何とか14案の企画コンテを19時のプレゼン時間までに間に合わせることが出来ました。プレゼン時間に間に合わない企画はプレゼンが出来ないのは当たり前のことです。その当たり前のことを、当たり前のように時間通りにフィニッシュできるのがプロの仕事です。
絵コンテの絵や、パソコンスキルの上手下手などによって仕上がりはそれぞれでしたが、要は、初めて見る方にきちんと伝えられることが出来ればいいのです。

今年の14案は、ヴァリエーション豊かで切り口が多彩でした。
日刊スポーツからも「いろいろな切り口で考えていただきありがとうございました。」というお褒めの言葉をいただきました。

この中の何案かを実際に受講生たちがCMとして制作します。昨年制作したうちの3本は、実際にTVでオンエアー出来ることとなりました。過去のCMに関しては生徒作品で見ることが出来ます。

修了制作を通して実際の現場を知ることが出来ます。現場でTFCグループの撮影部などと一緒に仕事をすることによって、より高度なレベルへ向かっていかなければならないのだ、ということを実感することでしょう。
今年の新しい日刊スポーツのCMにご期待ください!


12.02.10
● 授業レポート 修了作品(ショートムービー)撮影終了!(映像編集専科)

1月28日、2月4日(土)の二日間にわたり、映像編集専科修了制作実習の撮影が行われました。

これは遡ること二ヶ月、矢崎講師のシナリオ講義から始まりました。

映像編集専科では既存の素材を編集する授業が基本ですが、年度末には、自分たちで考えた脚本をもとに撮影。そして編集仕上げ、という一連の流れを経験します。脚本なんて書いた事がない!という生徒がほとんど、矢崎講師に脚本の読み方や書き方、書式も教わりました。










毎年宿題に出されるのが「三行シナリオ」
「いい映画のほとんどが核となるテーマは三行で説明できる」という講師の教えのもと皆が出来るだけたくさん三行シナリオを提出する宿題。
今回撮影した「キャンドル」も、たった三行のシナリオから始まったのです。
「ストーカーされていた女性が 急にストーカーをされなくなって 逆にストーカーをしてしまう」
今まであったものが急になくなると、急に気になりはじめる。それがストーカーであったら?という、共感できるようなできないような面白さに、皆で挑戦することになりました。

やると決まったら、ここから準備する事は山ほど。脚本の詰めはもちろんの事、撮影場所、キャスト、衣裳、小道具…。
いままでやった事がない事が目白押しで、みんな白目になっていたようにみえましたが、ひとつひとつ片付けて行って準備を進めていました。

そして迎えた撮影当日。早朝6:45学校集合。当たり前ですが寒い…。西新宿から撮影スタート。
キャストは映像テクノアカデミアの声優・俳優科の生徒三人をキャスティング。
三人とも映像は初めてということでしたが、寒い中好奇心をもって演技してくれました。初めての撮影で、悩みながら撮影していくため何しろ時間が足りない!!
講師の私は「シーンを撮りこぼすのではないか…」とヒヤヒヤしながら見ていましたが、無事クランクアップ!
何でも初めての体験というのは、新鮮で楽しいものです。そんな皆の姿を、少し羨ましいと思いながら毎年見ています。


しかし!映像編集専科はここからが本番です。
編集しながら「ああ。あれも撮っておけば…こういうカットもあれば…」と思う事でしょう。自分たちで撮った素材をどう料理していくか、おおいに悩んで完成させて欲しいと思います。
そして、同じ撮影素材を使って編集した場合でも、それぞれ、違った作品が完成します。10人やれば、10本の違う作品が出来上がります。それが編集の面白いところです。
ちなみに今年はCanon7DによるHD撮影でした。当たり前ですがきれいですね。今後は、編集、講評と進んで行きます。最優秀作品が、年度末にHPにUPされますので楽しみにしていてください!

11.12.13
● 授業レポート 映画編集とCM編集の違い(映像編集専科)

アカデミー外国語映画賞を受賞した「おくりびと」の映画編集者、川島章正氏の講義を聞いて、映画編集とCM編集の違いについてレポートすることにしました。はたして違いはあるのか、あるとしたらどのようなことなのか。

映像制作では、どのジャンル(映画、テレビドラマ、CM、ドキュメンタリー、ミュージックビデオ等)においても、企画、シナリオ(絵コンテ)、演出、撮影、編集、録音、完成、という流れとなります。実際に編集するに当たっては、だいぶ前からCMのオフライン編集は「AVID」を主流として使用していましたが、映画の世界でも近頃はフィルムではなく「AVID」「ファイナルカット」を使うようになっています。


大きな違いは、なんと言っても完成尺数の長さが考えられます。映画は2時間をメドに完成させますが、CMは地上波においては30秒・15秒です。そこでは自ずと表現が違ってくる。
川島講師は、“映画は、芝居をきちんとつないでいき、ドラマをインターテイメントとして仕上げていくものだ。そこには人をドキドキさせる感動がある”と言っています。CMは大前提として企業名、商品名をメッセージする、それも何回もON AIRを繰り返し、目に耳に残るしっかりしたメッセージが込められていなければならない。
ただ、映像編集に関しては、映画もCMも、技術力(編集ソフトの操作・手順だけではなく、編集技法に基づく映像表現)はもちろんのこと、構成力、画を選ぶ眼力、編集点、リズム(間)が大切となり、それによって、観る人を引き付けることに変わりはありません。


黒澤監督の語録には、「先行画面の尻のワンフレームと、後続の頭のワンフレームをつなぐ、その瞬間に『映画』が棲んでいる」とあります。CM編集をする際には「カットとカットの間に画がある」と同じようなことを感じながら、見えるはずのない画をカットとカットを激しくつなぐことによって、衝撃波が生まれ、見えない画が見えてくる ことがあります。
つまりは、映像をつなぐことに関しては、映画もCMも完成度を左右するのは映像編集者の腕に関わってくることには違いはない、と結論づけられます。


川島講師は“映画では編集室は第二の演出の場である”と言っている。
同じように、“映像編集の場は演出以上の演出を発揮する”という気構えを持ってCM編集に携わる。

映像編集者は刃物がなくても、たった一言でも殺せる。“編集は上手いけど、面白くないね”このことを肝に銘じて、日々、スキルを磨くことを忘れないようにしなければいけない、とあらためて授業を聴講して思いました。



11.11.1
● 授業レポート 麻生塾にて映像テクノアカデミア出張講義を実施

映像テクノアカデミアは1995年の設立当初から、麻生塾(麻生情報ビジネス専門学校・福岡校) とは姉妹校として教育事業に関するアドバイスを受け、講師陣の交流、そして出張セミナーを行っています。

今年のセミナーは、10月21日(金)午前10時にスタートし、18時に修了する長丁場のスケジュールを組んで実施しました。
受講者は、CGクリエイター科1年生・2年生から総勢32名が参加してくれました。
まずは、映像・広告クリエイター科の教務主任である山下から「広告業界」「映画業界」の相関図を説明し、その制作プロセスの共通となるポストプロダクションの中でのCG業界の現状と未来について講義を行い、さらに業界に求められる人材像をパワーポイントでスクリーンに出しながら話を進めました。受講者の皆さんは将来の就職を睨み、真剣に聞いていました。

その後、映像テクノアカデミアの映像編集講師の本間が「映像」についての講義を展開しました。
「映像を創る醍醐味」「映像制作の要である映像編集」「映像編集には型や約束がある」「フイルム(アナログ)を知ることがデジタルにつながる」「最高の形はどこかにある」 そして、最後に“映像創りをしぶとく繰り返すことによって、悩み、苦しみ、喜びを味わい、映像力、技術力を磨き、相手への発信力を強め、説得力を増す。これが就職活動の武器になり、業界で活躍する原動力になる”と結びました。

昼休みを挟んで、午後は編集技法の一つである「カットバック」の実習を行いました。 講師は映像テクノアカデミア専属で映像編集者の川村と本間が担当しました。川村が「カットバック」の概念を解説して、何作かの映画のカットバック場面を見せて、実際に受講生の皆さんが実習する参考にしてもらいました。
実習は、10分ほどの素材を2分程度に縮小して完成させます。映像編集の面白い所は、同じ素材でも30人それぞれが違う仕上がりをすることです。カット数が多かったせいか4時間で纏めるのは難しかったようです。
構成力が問われる人、編集点が甘い人、リズムや間が悪い人、まちまちでしたが、個性豊かな作品が多くありました。 後日、講師から講評を加えてDVDを受講者全員に送り返すことを約束して実習を修了しました。

最後に事務局長の小柳からパンフレットを元に、50周年を迎えた東北新社のスタート時の日本語版制作の部門から放送局をはじめた衛星放送に至るまで多くの映像ビジネスに着手し、拡大していった事業部の経路を話し、出張講義を締めくくりました。

今回の受講生のセミナーの反応は、強行スケジュールのせいもあって、かなり一方通行のきらいがあり、多くの人たちの意見を取り上げることができませんでした。にもかかわらず、それぞれの講義内容に興味を持ってもらい、その都度手を上げる人が出て、活発な質疑応答が行われました。
“CG業界に進むに当たって東京に出たほうが良いだろうか”
“映像制作の中でCGの役割の重要性をもっと解説してほしい”
“名作の映画場面をもっと別の時間を設けて解説してくれないか”
また実習では終了時間がに近づくに従って、作品の仕上がりを見て欲しい人が続出し、講師とのキャッチボールが盛んに行われていました。 丸一日の長い講義にもかかわらず、疲れも見せず満足そうな表情が印象的でした。
そして、今年も、この受講生の中には、すで映像テクノアデミアに興味を持ち、入学したいと言ってくれる人もいました。
今後も、麻生塾を卒業した後、映像テクノアカデミアを経て先輩たちが業界で活躍した同じ道を辿ってくれることを願いながら講師一同教室を後にしました。

11.10.21
● 授業レポート 古田中輝夫の最終講義

映像・広告クリエイター科学科主任の古田中さんは、9月18日が誕生日です。65歳になった今年9月、長年勤めた「映像テクノアカデミア」を卒業しました。そして10月2日(日)16時半から、「古田中輝夫最終講義」を映像テクノアカデミアで行いました。

事前に連絡先がわかる同窓生140人余りのリストを元に、アカデミアの卒業生でもあるTYOの遠藤さんと、最終講義の連絡を取り始めました。メールアドレスがわかっている人にはメールを送り、メールが返って来た人には電話を。
同窓生同士で連絡が回っているクラスもあったらしく、問い合わせの電話やメールがいち早く来ることもありました。
同窓生たちの情報拡散とTYOの遠藤さんの頑張りで、たくさんの卒業生たちがこの「最終講義」に集まってくれました。

当日、一番大きな4C教室がほぼ満員になる50数名(定員60名)の聴衆が、古田中さんの講義を真剣に聞きました。

古田中さんは、子ども時代子役俳優として3本の映画に出ているそうです。芸名は「伊庭輝夫」。You Tubeなどで今でも見ることが出来ると、謝恩会の会場で講師の一人である水原さんに聞きました。
1970年に「日本天然色映画」に入った古田中さんは、最初、制作部に入りました。

そして、杉山登志さん(日本のテレビコマーシャルの創成期を築いてきたCMディレクター)について、プロダクション・マネージャーとして働いていました。その後、古田中さんは、企画演出部に入り、ディレクターとして独り立ちをします。
最初のチャンスは、資生堂宣伝部の中尾さんがやってみないか?と声をかけてくれた仕事でした。そのとき古田中さんは躊躇して、最初、お断りしたそうです。それを聞いた古田中さんの先輩である宮口さんが、凄く怒ったそうです。いつもは温厚な宮口さんがものすごい剣幕で怒るので驚き、宮口さんの目の前で中尾さんに電話をしました。
その後、古田中さんは資生堂のキャンペーンなどを手掛けるようになり、尾崎亜美「春の予感」や、世良正則「燃えろいい女」などの音楽タイアップで有名になったCMを世に送り出しました。

「資生堂」的な洒落たものと、「紀文」などに代表される軽みのあるダジャレなどを生かしたCMとの間を行き来する。それが古田中さんらしい仕事だなと大いに納得。やはり人柄は、必ず仕事に出るのだと確信しました。隠していても個性は出ます。だから無理に個性を主張しなくてもいいのだなと思いました。

古田中さんは十数年の講師歴を通して、「広告賞はあなたの広告になる」をモットーにカリキュラムを組み、毎年のようにACC学生CMコンクールや宣伝会議賞の受賞者を輩出しました。たくさんの企画を提出した結果が賞に結びついたときは受講生たちと肩をたたきあって喜んでいました。
また、日刊スポーツの作業では実際のクライアントからオリエンテーションを受け、プロと変わらない体制でCMの修了制作を行い、いい兄貴分として制作の現場を支えてくれました。

1時間の予定だった最終講義は、後半かけ足になりながらも2時間近くの授業となりました。最後は遠藤さんから花束が贈呈され、温かい拍手が教室内を包みました。
その後、古田中さん行きつけの店「八十八」を貸し切って、盛大な謝恩会が開かれました。30人くらいの予定だった謝恩会が最終的には50数名の参加となりました。ここで、古田中さんへ向けて各講師の先生からメッセージを頂きました。
萩原さん、石井さん、水原さん、高田さん、中野さん、望月さん。古田中さんと一緒に学校を盛り上げてくださった講師のみなさんです。
10月からは新しい映像・広告クリエイター科として出発しますが、これからも卒業生たちが、この業界でさらに大きな翼を広げてくれるであろうことを確信したすばらしい夜になりました。(山下)

長い間ありがとうございました!古田中さん

11.08.15
● 授業レポート 夏の夜のラジオCMの夕べ





講師の高田さんが昨年から始めた催し。夏の日にリラックスしながら面白いラジオCMをたくさん聞こうというものです。
この日は授業ではなく自主的に集まってみんなで暑気払いをするというような感じ。

いま、ラジオCMをまとめて聞く機会というのがなかなかありません。ラジオには人の想像力を喚起させるチカラがあります。
戦前から1950年代にかけてラジオは庶民の大いなる娯楽でした。「君の名は」というラジオドラマが始まると銭湯が空になる(家に帰ってみんなが聞いていた。)というエピソードは有名です。

毎年8月になると「円朝祭」と言って、大落語家の三遊亭円朝をしのんで彼の創作した落語を聞く会というのがあります。落語はとてもラジオ的な要素が強いです。噺家はそこにいて演じているわけですが、基本的に耳を通して、恐ろしい話や荒唐無稽でこっけいな話が語られます。どんなお話でも、可能な世界がそこに拡がります。
テレビCMでは制作費が莫大になるような、壮大な企画もラジオCMでは録音スタジオの中だけで作ることができます。  

そんなラジオCMの秀作を、お菓子を食べながら、みんなで聞きました。高田さんは地元「鎌倉」の銘菓「鳩サブレ」を買って来てくれました。受講生の浅川さんはドーナツを買って来てくれました。お茶とお菓子と一緒に聞くラジオCM。
とはいえ、授業の一環でもあるので、高田さんの用意したラジオCMの様々なタイプについての「分類表」を基にした説明を聞きながら、受講生たちは真剣にラジオCMを聞いていました。
みっちり3時間、ラジオCMを聞きつづけた受講生たちは、いろいろなアイデアの素をインスパイアされたことでしょう。

受講生はこれから、気合を入れてACCの学生CMコンクールのラジオ部門にもたくさん応募する気になっていました。この日は、卒業生の遠藤さん(CMプロダクションのプロデューサー)も飛び入り参加してくれました。
現役で働いている卒業生を見て、受講生たちはますますやる気になったようでした。
(山下)

11.07.22
● 授業レポート 今期初講評 映像編集専科


7月9日(土)、映像編集専科では今期初めての編集作品講評会を行いました。
作品は2本、ショートフィルムのアクションシーンを中心とした編集と、アルコール飲料の30秒CM編集です。

映像編集専科の生徒の皆さんも4月下旬から始めて約3ヶ月がたち、AVID(メディアコンポーザー)の操作にも大分慣れてきたようです。それに伴い、授業中に出る質問内容も、操作に関するものから「このカットを効果的に見せるにはどうしたらいいのか」というような映像を編集することに変わってきました。ようやく「編集機の操作を覚える」という段階から、「編集を覚える」というレベルに入ったという感じです。

アクションシーン編集では、男たちがプロレス技を使って戦うシーンを3カメ(3アングル)で撮った素材を編集をしました。
アクションつなぎの基本に、動きを違和感無くスムーズに見せるには「7:3(UPとLONGの比率)でつなげ」というセオリーがありますが、すべての場合に当てはまるものではありません。
特に今回のような殴り合いなどの戦いのシーンにおいてはあえてカットのカットの間をとばし、スムーズに見せない方が迫力が出ます。また、大技(決め技)の場合はあえて動きをダブらして、もったいぶって見せた方がより印象的になり効果的です。
このように1カット毎のつなぎに気を配らなくてはならないのですが、アクションシーン全体のリズムにも気を配らなくてはなりません。たとえ1カット毎の編集が勢い良く迫力のある編集が出来ていたとしても、それが長々と続くと単調になります。ダブルアクションもやりすぎるとあざとくなり、飽きのくる編集になってしまいます。ディティールも大事ですが、シーン全体を俯瞰で見るような視点も必要で、そのバランスによって作品の良し悪しが決まります。アクション編集は数フレームの違いで見え方が全然変わり、原因と結果がはっきりと分かりやすいので、最初の編集集実習作品としては勉強になったのではないかと思います。

もう一本のアルコール飲料CM編集では、飲み屋で飲む若い男性と店主である年上女性が出てくるのですが、二人の関係性をいかにして描くかというのがポイントです。
先のアクション編集と違って難しいのは「人間の心情の変化を描く」という点です。二人が見つめあうシーンがあるのですが、そこに尺をどのくらい使うのか。いくつかキーになるセリフがあるのですが、どのタイミングでそのセリフを言わせるのか。そのバランスを決めるのは難しかったようです。
さらに言うと今回はCMということで、二人のドラマを描いた情感をアルコール飲料の商品に落としこまない点と、ジャスト30秒の尺数で完成させなくてはならないという点がCM編集に慣れていない生徒の皆さんを苦しめたのではないかと思います。
 
講評では、各講師から良くなかった点を指摘されつつも、良かった点は褒められ、自信につながったのではないでしょうか。また、自分が悩んだところを他の人がどう編集したのか、みんながどのくらいの編集レベルにあるのかを見ることは、大変刺激になったかと思います。今回の講評を経て、皆さんの今後の作品の完成度が上がることを期待しています。

11.06.24
● 授業レポート オフライン編集「AVID」(映像編集専科)


AVID-1(3階)
映像編集専科では、4月23日から6回にわたり編集ソフト「AVID」の操作・手順を覚えながら編集素材「マスクマン」の作品を完成させました。
「マスクマン」はプロレスラーに覆面をしてもらい、銀行強盗とマスクマンに別れて格闘するアクションムービーです。編集内容は、アクションつなぎ、ハイスピードの使い方がポイントになっています。


映像編集には、オフライン編集とオンライン編集がありますが、当講座では主にオフライン編集を学ぶカリキュラムを組み、映像業界においてオフライン編集の主流である「AVID」を軸にした講座を展開しています。


AVID-2(3階)

オフライン編集を簡単に言うと、CM作品を完成させるのに約100倍の撮影素材を100分の1に縮小することです。このプロセスではクリエイティブな会話を飛び交わし、試行錯誤をしながら完成作品を目指します。ちなみに映画は普通2時間作品に対して5倍の10時間ほどのフイルムが撮影スタッフに渡されます。オンライン編集はオフライン編集で完成尺数にまとめたデータを元にエフェクト作業等を行い完成原版を作成することです。


今はコンピュータ抜きでは映像作品が作れない時代になっています。かつては映画はフィルムだけで撮影、編集し、スクリーンに上映していました。今は、撮影した素材をテレシネ(フイルムからビデオに変換)して仕上げを「AVID」で編集し、フイルムに戻しているケースも見られます。CMはだいぶ早くからこの流れでやっていましたが、映画もしだいにそうなってきました。

フイルム時代は、オフライン編集をラッシュ編集と言っていました。ラッシュ編集はフイルムを切り、テープで貼り、剥がし、また貼りながら完成尺数までつめていきます。それこそ、“切った”“張った”のやくざの世界です。この時代の編集は、フイルムを直に触って手触り感覚で作品を創っていたことが思い出されます。

「AVID」では撮影素材をハードディスクに取り込みさいすれば、瞬時にしてアトランダムに編集ができるようになり、スピードアップが図られ、効率がよくなりました。
その分、作業している間の考える時間が変わってきたようです。

編集は繰り返す作業だ、と常々言っています。フイルム時代は、編集点を決めるのに何度も何度も編集機にこすり付けて探っていましたが、今は、機械操作でスピードアップされたことが繰り返す時間までそり落とされてしまったのではないか、と感じられてしまいます。しかし、当講座は、編集の原点に返って何度も繰り返す作業から最高の形を手繰り寄せることを主眼としています。



AVID-3(地下1階)
「マスクマン」の編集最終日には、ひとり一人の作品を見ながら講評を加えました。
編集クラスはスタートしたばかりです。変に手心を加えた講評は跡に禍根を残していまいます。中には、先行きを考えて本人のためと思い、相当厳しい話をしました。
それは、むやみに奇をてらって面白くしてやろう、とすると大きく失敗する教訓も含まれています。“きちんとしたものがつくれなければ、くずすこともできない”をモットーに1フレーム、2フレームにこだわり、何度も何度もこれでよいのかと自問自答し、やり直すことを心がけるように仕向けていきます。
これこそが映像編集力を身につける基本となるからです。


11.06.15
● 望月和人先生の授業レポート 「企画の100本ノックを受けよう!」

トップバッターの重要性。
望月講師がCMプランナー実践クラスで、トップバッターというのには理由があります。イチローがマリナーズでいつもトップバッターであるということと、少し似ているかもしれません。
トップバッターは不安です。どこに指針を持っていけばいいのかわかりません。その不安な中、受講生と一緒にある指針を持って一つの方向に向かって行けるように伝えていかなければなりません。
望月講師が持っている経験から裏付けられた、ぶれない視線からそれは完成します。そのためには努力が必要であると望月講師は何度も伝えます。才能がなくったって、広告クリエイティブは可能なんですよ!ということを言い続けてくれます。そのためには「謙虚さ」と「熱意」を持つことが大切。

この言葉は、翻って考えると、本人がいつも仕事をする上で心がけて来たことなんでしょう。それを先生は惜しげなく受講生たちに伝え、受講生はそれに応えようとします。
毎週毎週課題が出ます。受講生はその課題を毎週提出し続けなければならないのです。課題を出すのは大変でしょうが、受講生の提出する、全ての言葉や企画に向き合うのはもっと並大抵なことではありません。授業中の2時間以外のこの作業にかかわっている膨大な時間を思うと頭が下がります。それを行っているからこそ、受講生一人一人の課題に関して真摯に応えることが出来、授業の講評で言葉が淀みなくきちんと出てくるのでしょう。少人数のゼミ形式で行うことがそれを可能にしています。受講生一人一人に向き合うのは、少人数のゼミ形式だから出来ることです。受講生たちはそれを毎週、経験しながら徐々に発想する方法や企画する方法を獲得しています。
また、望月講師は広告業界の現状を真摯に見つめている現実主義者でもあります。
一つは、実際の広告賞でいかにアイデアを出し受賞するのか?という実践的戦略を立てているということ。

広告の未来に向けた視点も与えてくれます。

もう一つは、未来の広告ということについてとても意識的である、ということです。最前線の事例とともに、いままでの広告の話法にないような方法を教えてくれます。その現実主義的なことが、受講生の、実際の就職に結びつくのだと思います。「謙虚さ」と「熱意」を忘れないで生きること。

秋から「望月ゼミ」が始まります。

コピー&プランニング特別ゼミ(望月ゼミ)が秋以降に始まります。もう一度、課題と謙虚に向き合うことの出来る場を準備しています。


11.04.16
● 授業レポート 2011年度 開講レポート「CMプランナー実践クラス」

今期の生徒は13名。この日、全員参加でクラスが開講しました。
東日本大震災の影響もあり、いつもだと3月末に多くの応募があるのですが、今回はそれ以降の応募が少なくなってしまいました。まだまだ予断を許さない状況が続いてはおりますが、何かを学びながら現実に向き合うというのもいいのではないでしょうか?

このクラスは映像広告のプロを育てるためのクラスです。学びながら実践を含めた経験が出来、実際の表現として完成させるまでをきちんと学べる、プロの仕事に直結した授業が行われています。
机上の空論ではない授業から、就職へのキャリアをきちんと作っていけるカリキュラムが組まれています。就活にも、ここでの経験は必ず役に立つことでしょう。何故なら「CMプランナー」とはコミュニケーションということを扱っている仕事だからなのです。コミュニケーションを円滑に進めるために全神経を総動員し考え続ける。そういった態度を学ぶの講座が本講座であります。

「CMプランニング」という作業、そしてそれを誰かにプレゼンテーションするという作業、そして、そのプレゼンテーションしたものを、講師と一緒にさらに良くしていくという作業を実際にやって行きます。 開講日は、本学の講師、古田中から、何を目標にして具体的にどのようなことをやっていくのかというガイダンスがありました。
1年間の講座の目標は、まず、ACC(全日本コマーシャル連盟)が主催する「学生CMコンクール」に応募すること。本校は過去にも大きな実績を残しており、受賞者は実際に広告のプロの最前線の人たちが集まる受賞会場(@グランドプリンスホテル)へ参加。そこで多くのクリエイーターたちを目にすることになるでしょう。
その後の課題として、プロのコピーライターも参加する、レベルの高い「宣伝会議賞」に応募することになります。昨年も数人の受講生、卒業生がこの賞を受賞しました。これらの賞の獲得は、就職活動のキャリアの一つともなり就職に有利な条件となることでしょう。
そして、最終課題として、自分たちで企画したCM作品を実際に作るという作業が行われます。昨年、受講生たちが作った「日刊スポーツ」のTVCMが実際にこれからテレビでオンエアーされることが決まりました。受講生たちのアイデアを講師である、広告会社のCDや制作会社のプロデューサー、ディレクターがフォローし、技術的なバックアップとして東北新社の撮影部ユニットTFCプラスの全面協力を得て撮影に臨みます。編集に関しては、本校の映像編集科の卒業生でもありプロの映像編集者として実際に働いている講たちの助けを借りながらオンエアー出来るレベルにまで、仕上げていきます。


この日は、簡単な課題がありました「自分を、食べものに例えて、ポスターを作ってください」というお題が付いたものでした。それを発表して自己紹介を兼ねるというものでした。いろいろとユニークな答えが出て、視点の多様さに驚かされました。「ウズラの卵」や「たこのウインナー」をはじめ「スルメ」や「ドリアン」までが飛び出してきました。


最後に、「本日の課題」と「お願い」が、事務局教務担当の山下(新人)の方からありました。
課題は、実際の広告キャンペーンの連動企画です(秘密事項なのでこれ以上は内緒です)。そこで使われる共感できる「言葉」を考えようというものでした。採用された方には薄謝というインセンティブもあり、企画オリエンの後、活発な質問が受講生からありました。

最後のお願いはツイッターへのフォローでした。
映像テクノアカデミアがツイッターを始めました。受講生のみなさんにフォローしていただくことによって、学校側からの発信を聞き、自らも「つぶやき」を発する。そして講師たちや有名なクリエーターの方々とのフォローを広げていくことによって、自らがまた新しい何かを学ぶことになるのではないか?ということを考えています。

ユーザーネームは「Vtacademytfc」、名前は 「映像テクノアカデミア」です。
http://twitter.com/Vtacademytfc/

まだツイッターに登録していない方は、こちらから。


11.04.16
● 授業レポート 2011年度 開講レポート「映像編集専科クラス」

今期、生徒は12名。開講当日の11時過ぎに、余震が発生しました。緊急地震速報が発令され、電車が止まりました。長野から来る、受講生などもいて心配されましたが全員、時間通り来ることができ、おごそかに「映像編集専科クラス」が始まりました。

この日は、ガイダンスも含めての授業でした。震災の後ということもあり3・11のような日を想定して、緊急時の避難方法の説明がありました。映像テクノアカデミアの避難所は「新宿御苑」。非常時には無料で中に入れるとのことを新宿区役所の危機管理科で伺って来ました。実際、3・11の際にはテクノアカデミアでも帰宅困難者が出て、近くの花園小学校で一夜を明かしたそうです。

今回編集の実際をお手伝いするのは3名のプロの映像編集者(映像テクノアカデミア専属)たち。いずれも、映像テクノアカデミアの卒業生たちです。映像編集10年の川村はこの日、実際のCM編集の仕事があり欠席。そしてキャリア7年の太田とキャリア4年の船迫の3名です。

この映像編集専科を統括するのが本間。1969年に東北新社の映像編集課に入社しました。本間講師の長いキャリアと経験が「映像編集とは?」という根っこのところまでさかのぼって、これから1年かけて解き明かしてくれることでしょう。
本日は、本間講師からの「映像を作るとは?」という講義がありました。ここでは、様々な映像撮影のテクニックや編集の技法、それに関する専門用語などを2時間半近くかけた授業がありました。

余りに多くのことを一気に覚えないといけないので受講生のみなさんは大変だったかも。でも、今はインターネットなどで何でも調べられるようになりました。自宅に帰って資料を見ながらどういう意味かもう一度よく考えて自分の言葉にしてください。そうすれば初めて専門用語が自然と口に出るようになるでしょう。
本間講師は西郷隆盛に似ています。西郷さんは、日本の未来を信じて維新を成し遂げた男として有名です。そして自分の信念を、最後まで曲げなかった強い意志の持ち主でもありました。その風貌から発せられる言葉は映像への愛情に満ち満ちたものでした。
講義内容は「映像制作の流れ」「編集技法と演出効果」について、過去の名作シーンを見せながら解説していきました。受講生の皆さんは、あまり古い映画を見ていないようでしたが、名作は、何年経とうがよみがえる良さを持っています。これからは、自宅でレンタルしたDVDを見たり、映画館でたくさんの映画を見ることも勉強のひとつです。映画を見るのが勉強なんて、こんな楽しい仕事があるでしょうか?

また、本間講師は熱烈な黒澤明のファンです。この日も「七人の侍」がいかに素晴らしいか、雨の中の乱闘のシーンのエピソードなどを交えて熱く語っていただきました。
時間もオーバーしてしまい、終了となりました。
受講生たちの熱い視線が本間講師を熱くさせたのでしょうか?
自己紹介はタイムオーバーで来週になりました。さていよいよ来週から実際のAVIDを使っての授業が始まります!

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【2011年度 授業レポート】映像編集や広告制作にご興味のあるみなさま
映像テクノアカデミアの映像・広告クリエイター科では、CMプランナーや映像編集のプロを目指す方のために、基礎から応用レベルまで現役のクリエイターが丁寧に指導いたします。また、東北新社グループでのアルバイトのご案内や、就職サポートも充実。実際の制作現場でCMプランナーや映像編集が学べます。