映像・広告クリエイター科

2008年 09月 12日

5Directors 5Nights(2008年)

夏季特別短期セミナー/5Directors 5Nights GO GO REPORT!


映像・広告クリエイター科では、毎年「夏季短期特別セミナー」としてスペシャル講座を開催しています。
5回目を迎える今年は、『5Directors5Nights』と題して、今、最も活躍されている3人のクリエイティブ・ディレクターと2人のCMディレクター+2人の方々をお招きしてのセミナーを開講しました。その5夜に渡る講義の様子を紹介、レポートします。

トップバッターはアサツーディ・ケイ/クリエイティブ・ディレクターから「ダイコク」を設立、エモーショナルCMの旗手、サトー克也講師。 雷鳴轟く集中豪雨の中、スタート。

-第1夜- 8月21日
『ぼくの広告づくり』 サトー克也(ダイコク/クリエイティブ・ディレクター)

『ぼくの広告づくり』をテーマに「ものづくりの原点」を「日立マクセル"新留小学校""大人になった自分へ"」「三井リハウス 三井リパーク」「パイオニア プラズマ」「コスモ石油」など作品集を解説しながら、講義を展開。

「この商品が如何に人を幸せにするか」「人を知ろう」。「企画のコツ」は、「視聴者は、広告をウソだと思っている」から、ウソなら振り切ったウソか、ホントをとことん求めるドキュメンタリーに徹すること。つまりウソか、リアルかを追求すること。

サトー克也講師は、広告では難しいその"リアル"な表現を追求し、しかもエモーショナルな作品を構築し続けています。そして「その企画の中に自分はいるか」を常に念頭に置きながら、広告づくりされていることが、大変印象に残りました。

当校在校生、卒業生は勿論、代理店、制作会社、などの聴講生にとって、まさにエモーショナルな1時間30分でした。



【受講者のコメント】
CMプランナーとして働いているので大変ためになりました。
スピリチュアルだった。聖職者みたいだった。癒された。
マクセルのCMを見るといつも泣きそうになってしまいます。(アシスタント・ディレクター)
今まで色々な方々の講義を聴きましたが、初めて聞く内容が沢山あり、ためになりました。
「人間の本質」について深く考えることの大切さを改めて感じることが出来ました。
心意気が素晴らしいと思います。涙が出そうになりました。
初めて参加し、普段あまり深い話の出来ないクリエイティブ・ディレクターのお話は、非常に考えさせられ、
プロダクション・フローの上にあるプロセスが、いかにして編み出されているかを理解しました。
サトーさんは本当のプロフェショナルな広告人です。(プロダクション制作)

(セミナー、アンケートより抜粋)

※ 等々多くのコメントを頂きました。制作現場で活躍中の若手クリエイターやこれからクリエイターを目指す者にとって、
サトー克也氏の広告人としてのスタンスに、まさに"スピリチュアル"を感じた夜でした。・・・・(つづく)


-第2夜- 8月26日
『広告ほど素敵なものはない。』
岩本恭明(博報堂クリエイティブヴォックス/エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター)


「伝える」と「伝わる」の違い。「TVCMも双方向?!」「茶の間はCMを見たいと思っていない」「人々の感情が動くのは、商品のうしろに潜む"何か"があるから」「その何かを探そう」。そのためには「広告の役割、目標をハッキリさせること」等々。
自作、超ロングランの「FANTAシリーズ」やカンヌ受賞作品を事例に、広告論を展開。
例えば「FANTA」では、ターゲット(ティーンの若者)の気持ちをどう捉えるか。ティーンのデプス・インタビューを 基に、インサイト(目に見えない価値)を探り、「WHAT」(何を言うか)、「HOW」(クリエイティブジャンプしたどう言うか)を作り上げた。

そして最後に、「広告ほど素敵なものはない。販促に始まり、無限に広がる。人々を驚かせ、気付かせる、それが広告。だから"PEACE!"なのだ。」と締められた。パワーポイントを駆使して、作品を織り交ぜながらの、人柄溢れる、簡潔明解な講義に受講生も納得の90分でした。




【受講者のコメント】
紙媒体をやっていますが、"ものづくりの根"は一緒だと思いました。
「FANTA」を軸に思考過程の構造が良く理解出来ました。
「設計さえしっかりしていれば、どんなことでも出来る」と言うことが現場で生かしていける。
作業として行っている広告の仕事が、改めて"夢ある仕事"だと捉え直すことが出来た。明日からまた頑張れる!
見る側にとっては「ただ面白い」ことが、実は、作り手は論理的に考え、アイデアをジャンプさせているのだという、
工程が良くわかった。
広告を作る上で、"核""軸"となる根本の部分がわかりやすく聞けた。
普段CM制作の仕事をしているが、改めて広告が好きになった。
「FANTAシリーズ」の数々の疑問がスッキリ解決!
「売り込み」に活かします。
これからもこのセミナーで、色々な先生方と出会い、強いインスピレーションをもらいたいと思います。

(セミナー、アンケートより抜粋)

※ 等々多くのコメントを頂きました。岩本講師の"クール!"な講義に、現場のクリエイターやアカデミア生にとって、
まさに"PEACE!"な夜となりました。(つづく)


-第3夜- 8月28日
『中島信也とその仲間』
'82年東北新社入社の中島信也ディレクター
'95年入社、    伊藤由美子ディレクター
'96年入社、    小松真弓ディレクター、3人のトークショー。


中島Dの「NowなShopでステキなShopping」の映像でスタート。三者三様の入社以来の生い立ちを紹介。

中島DはCMデビュー作「東芝換気扇」など初期作品から「ユニクロ」に至る作品を解説しながら、「冬のソナタ」で感銘を受け、「役者は人の感情を表せる」ことに開眼、その進化し続ける演出魂を披露。

伊藤Dは「グレフル」「ポカリスエット」「からだ巡茶」など独特の感性溢れる作品を紹介し、
「自分の企画したものと、完成作品とのズレを感じた」ことから、企画、演出するようになった過程を語る。

一年後輩の小松Dはまた、全く違う感性を持ち、その骨太で、オーソドックスな作品「富士通(キムタク)」「モスバーガー」「JOMO」を紹介しながら、「エビスビールTHE HOP」の瞬間芸的演出法を紹介。

中島Dの変幻自在な司会に、2人の丁々発止な会話が絡んで、当社の企画演出部の空気感を受講者は堪能しました。


【受講者のコメント】
3人のトップ・ディレクターの対談を通して、それぞれ違う存在感、空気感をCMの中で拝見できました。
色々な体験談を聞かして頂き、CMの面白さを感じた。
トップ・クリエイターの方々と出会うチャンスは、とてもありがたい。
自分もディレクターの卵として、「企画力と演出力の関係」を考えていく上でとても参考になった。
現在webと映像を中心に制作していますが、大いにためになりました。
3人のトークという珍しいスタイル、自分では聞けないことが聞けてよかった。
「人の気持ち」「空気感」を企画の時に意識したいと思った。
女性ディレクターが頑張っているということを、同性として力強く、刺激になった。
演出することの楽しさが伝わり、勉強になった。
ディレクターの視点がわかって、違う発見あり、3人のリレーションが良かった。

(セミナー、アンケートより抜粋)

※ 等々のコメントを多く頂きました。3人のトークショーという形を通じて、それぞれの方の"現場のリアル"が
伝わったと思います。(つづく)


-第4夜- 9月5日
『ナオミ・キャンベルから白戸家へ』 山内健司(黒田秀樹事務所/CMディレクター)


その広告賞受賞暦にまず受講者は圧倒され、「TBC/ナオミに変わる日」をはじめ、あまり見る機会のない静岡で放映の「コンコルドシリーズ」を中心に、「ホワイト家族」の最新作まで、その膨大な作品群を一挙上映。

見るものの予測を裏切る展開や畳み込む会話術、山内ファミリーと言うべき出演者の起用・演出法に酔いしれた。「電通プロックス時代、川崎徹氏などの影響を受け会話中心の企画術を、小劇場全盛時にその起用の仕方を学んだ」。

「コンコルド/コンコル道を往く者」でACCベストプランナー賞受賞の氏も、「現在は演出に専念し、演出コンテも企画コンテとほとんど変わらない」。圧巻は、受講のクリエイターの卵たちや若手クリエイターに向かって、講師ならではの発言「若い頃は、つまらない仕事も肥やしになるからと教わっていたが、つまらない仕事は広告全体をつまらなくするだけ。今は、つまらない仕事は請けないことにしている。」

最後に今秋公演する、作・演出の『新しい歌』に触れ、CMの演出にとっても、舞台演出の重要性を力説された。飄々とした語り口ながら、力強い言葉に受講生は感銘を受けました。

【受講者のコメント】
作品をまとめて見ることが出来て幸せ。
制作の刺激になります
「つまらない仕事をやるな」という言葉が響きました。
キャラクターが独特で、熱い意志に感動した。
ユーモアのある人が、クリエイティブなものを作っていけるのだと思った。
演劇の演出が演出の勉強になる話はためになった。
セミナーには毎回楽しみに来ています。
裏切り、予想しない展開に見入りました。
「どれだけCMから離れるか!」というコンコルドのCMの作り方が面白かった。
すごく前から先読みしていて、びっくり。
ずーっと減速していないのがすごい!
思い切り刺激になった。追っかけ、追い抜きます。
このセミナー、来年も期待しています。

(セミナー、アンケートより抜粋)

※ 「弟子入りしたい」「ADになりたい」「是非、仕事をご一緒に」等々、山内さんの独特なキャラクターに魅入られた受講生なのでした。(つづく)


-第5夜- 9月12日
『サトウ ヨシヒロのすべらない企画』 佐藤義浩(電通/クリエーティブ・ディレクター)


クリエイターオブザイヤーに輝いた「リクルート/B-ing」(ショッカー・シリーズ)・「山田悠子の就職活動」(180秒)や日立企業広告「つくろう」(地雷除去)・「森永製菓/瞬きしない女」など、代表作の企画、制作、その展開の仕掛け秘話を明解に語る。

「日常をズラす」「日常に真相を与える」「日常をリアルに描く」ということを念頭に置き、「期待」という設定値(ハードル)をプッシュとプルしながら、自分で取りにいく。「好きなものばかり食べているとバカになる。だけどバカは世界を動かす」。

ケータイ小説が売れ、ケータイで卒論を書く時代、人間は変わったのか!人は環境の変化に順応している。そう考えると、いろんなことが見えてくるし、表現ひとつで世界を動かせる。大切なのは"普通"であること。

「素人のように発想し、プロの手でつくる」と、とても"普通"という枠に収まらない佐藤氏が熱く語り、「野望は、人を元気にする!」をいう座右の銘で締め括る。


【受講者のコメント】
これだけ成功しているのに、この真直ぐさはすごい。その真直ぐさがすごいのかもしてない。
次々と飛んでくる意外な話題やテーマ。それらが、発想法、企画のコツの話に結びつく講義。楽しく学べた。
WebとCM、私もWebがこの先どう影響していくのか、不安でもあり、期待もしています。
佐藤さんの人柄が伝わりとても楽しかった。面白さの中に、哀愁があり、心がすーっと透きとおるようなCMに見とれた。
世の中をキャッチすることの大切さ改めて教わった。妙に納得させられたことが悔しいが、吸収したことを持ち帰ります。
世の中の見方、広告との関係、つながり、組み合わせを考えさせられた。違った考え方が、自分の中で新たに芽生えた。
疑問に思っていたことが、お話を聞いて、のどにつかえていた骨がとれた気分になりました。
情報を普段の生活からアンテナを立てて得ることに、怠けてはいけないと思った。
ボリューム満点の内容でした。

(セミナー、アンケートより抜粋)

※ "日常の中のリアル"を追求するサトー克也氏に始まり、インサイト(目に見えない価値の発見)を探る岩本恭明氏。常に新しい演出法を開拓し続ける中島、伊藤、小松氏。日常の中に異形を混在させ視聴者を裏切る演出の山内健司氏。"普通"と見せかけて強かに展開する佐藤義浩氏。延べ300人の受講生にとって、それぞれのオーラを体感し、制作現場や授業などのフィールドで活用されることを祈り、真夏の"熱い"5日間は好評のうちに終了しました。

また、「このセミナーで、様々なトップ・クリエイターの方々と出会うことが出来て、今の広告のあり方、これたからの広告のあり方を知ることが出来て、とても良かった。」

「とても刺激的で、トップ・クリエイターが90分で濃密な話を上手くまとめ、広告を学ぶ学生にも、広告業界で働く人にも、生かせる内容でした。」 等々、励ましのコメント頂きありがとうございました。受講生各位のお気持ちを糧に、次回はより一層グレード・アップした『夏季短期特別セミサー』を開催いたします。ご期待ください。

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