映像テクノアカデミア

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【声優・俳優】コラボ授業、収録順調!

2012年9月12日 14:12

コラボ録音20120901 001.jpg去る9月1日(土)、2日(日)に、声俳・映翻のコラボレーション特別授業の5チーム のアフレコが、映像テクノアカデミア内収録スタジオにて行われました。
このスタジオは、ほぼ毎日、海外ドラマや映画のアフレコ収録が行われている現場のスタジオ。
普段は、プロの声優さんたちが声を吹き込んでいるブースに声優・俳優科の生徒たちが入り、プロの翻訳者や クライアントが座るコントロールルームで映像翻訳科の生徒たちが収録を見守ります。


今回は、映像翻訳科の生徒の目線で、当日の様子をレポートしてもらいました。


「次の場面替わってからのチャンドラーのセリフ、 パクってるから撮り直し。 その次のロスのセリフもパクってる。その後のレイチェルも。」
佐藤宏樹ディレクター(声優・俳優科学科主任でもある)の矢継ぎ早に出る 「パクり」の指摘に、私は焦った。
声俳(声優・俳優科のこと)の学生たちとの練習で何度も何度も 尺合わせを確認した。それなのにこんなに口の動きよりセリフが短いなんて。
確か佐藤ディレクターはロールを3つに分けて収録すると言った。
まだ1ロールめなのに、この先どうなるのだろう。

コラボ録音20120901 005.jpg 今日9月1日は映像翻訳科と声優・俳優科のコラボ授業 仕上げの日。
スタジオでのアフレコ収録の日だ。映翻(映像翻訳科のこと)の学生ができることは 全て終わってるので、安心安心と思っていたが、
いざ、声俳の学生が地下のブースへ、私たちは1階のブースへと 移動するとなぜかドキドキしてきた。
席に着くと佐藤ディレクターが収録で注意すべきことや マナーについて親切にまずレクチャー。
モニターを見ると地下のブースでは声俳の学生が ミキサーさんからいろいろ説明を受けていた。 更に心臓の鼓動が早くなる。

思えば、この2ヵ月は忙しかった。まずグループ全員で 全編を翻訳し持ち寄った。ブラッシュアップを重ね、 何とかできてきたと思ったら、尾形先生から 細かいところから大きなところまで全編にわたる指導を受けた。
その後始まった声俳とのコラボや声俳の一の宮先生の授業での 「会話になってない」自分たちの台本へのダメだし。

感傷にふけっていると、いつのまにか2ロールのテストが終了。
ディレクターから声俳の学生へ「心の流れを考えろ」「滑舌が悪い」との指導。
全ての指摘が自分たち翻訳する者の心にも突き刺さる。
自分はこの登場人物の心の動きを考えてセリフを作っただろうか。
言いにくいセリフにしてしまっただろうか。
心臓が口から飛び出しそうだ。

コラボ録音20120901 035.jpg 自分の仕事は終わっているなんてお客さん気分で収録に臨んだ自分が恥ずかしい。

無事に3ロール全部の収録が終わった。感動!
9月23日の発表会&講評会で自分たちのチームの"作品"を見られるのが待ち遠しい。
もちろん。他のチームの作品を見るのも楽しみだけど。
1本の作品を制作するのに、こんなにも多くの人の力が必要だなんて思いも寄らなかった。
その中でも基本になる、翻訳がいかに大切かを考えると恐怖で心が震えるが、 文字に書かれたセリフを、生きた会話にしてくれる声優やディレクター、ミキサーの方々の サポートがあると考えると、今度は温かさを感じて心が震えた。

翻訳科の先輩が言っていた。
プロになってから、コラボで一緒だった声俳の元学生が自分が翻訳した作品の収録で一緒になったことがあり、お互いハグしたい気分になったと。


私も味わいたい、そんな気分を。いや、私ならきっと本当にハグする!



実際の現場では、セリフの直しも頻繁に発生し、その際に即座に代案を考えるのが翻訳者の重要な仕事。
今回の収録で、映翻の生徒たちもなんども考えたことでしょう。

アフレコ終了後、何日かかけて、今は佐藤ディレクターとミキサーさんとでダビング (収録したセリフとME(音楽・効果音)をミックスする)作業をしています。
こうしてはじめて、各チームのオリジナルの日本語吹替版が完成します。


このお披露目会である講評会は9月23日!果たして各チーム、どんな仕上がりになっているのか?!
楽しみです。

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