映像テクノアカデミア

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【映像・広告】映像を創るって何だろう!

2015年4月 7日 13:40

映像を創るって何だろう、と自らに問いかけてみる----------

面白いから!楽しいから!見る人をドキドキさせられるから!

でも、苦しいし、しんどいし、頭が破裂しそうになるぐらい悩むし、それでも何がこんなに夢中にさせるのだろうか。

何日もかけてシナリオ(絵コンテ)を書きあげ、それを映像化するためにイマジネーションを膨らませて素材を撮り、スタジオにこもって編集、録音を行い、ようやく完成させた作品でも、映画なら2時間ほど、CMなら30秒、15秒とあっという間に流れてしまう。

どんなに悩んで時間をかけて撮ったカットでも34秒ぐらいで、さっと見ている人の前を通過してしまうものがある。

 

突然、話は変わるが"映像編集者を殺すには刃物は要らない、編集はうまいけど、面白くない"の一言で殺せる。

 どうしてだろう、時には編集技法を駆使し作品をうまく完成させてやろう、と思うにちがいないのに。それがうまいつなぎをやったら、"うまいけど面白くない"と言われたらかなりのショックだろう。

 なぜだろう、面白くないことは作品が未完成だと言われていることと同じように聞こえるのは。こんなに一生懸命うまくやろうとしたのに。

 

 また、突然、話が変わるが、先日5人の講師と18人の生徒を交えて数十本の短編映画の講評会を行った。その中で優秀作品に選ばれたのは、上手く仕上げた作品だったが、なかには荒削りでも良いからキラッと光るものがある作品が注目されたようだ。どちらかと言えばこの作品の方が見応えがあった。   

"荒削りでもよいが光るものがあれば良い"とするのは、まだプロにならない経験の浅い人たちだけが受け取る評価だろうか。必ずしもそうではないような気がするが。

 

このように、あちこちに話を飛ばして書いているのは、なんとなく、ここに映像を創るってなんだろう、という問いの答えの一端があるような気がしたからだ。

 

つまり、映像を創ることは、見る人の心の奥底に潜んでいるドキドキする感情をマグマのごときに溢れさせることではないだろうか。この溢れさせるものが乱暴であれば勢いも増すのかも知れない、と。

ただし、この乱暴さを計算して創りだすのがプロだと言えるのだろう。

 

 

 

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