映像テクノアカデミア

Techno Voice スタッフが綴る公式ブログ

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【映像翻訳】林完治さんの新クラス 追加情報です

2011年7月29日 15:43

7月11日のブログでご紹介した「林完治の字幕翻訳トレーニング特別講座」の担当講師・林完治さんからメッセージをいただきましたのでご紹介します。

 

 

「①シーンの説明→②ドラマ、アクション、コメディなど各ジャンル特有の用語、翻訳するうえでの注意点説明→③演習→④解説」

こんな感じで普段の授業は行われます。それですぐうまくなる人もいますが、うまくなるのに時間のかかる人もいます。

そこで、「分かりやすい簡潔な文章を書く」ことに焦点を絞ったのが今回の授業です。

字幕演習のほかに新聞記事のような簡潔な文章を書く練習をすることによって語彙を増やしながら、ひとりよがりな字幕でなく読む人に理解してもらえる字幕を作れるようにします。

具体例をあげると、「円高の記事を100字以内で書きなさい」「東京の明日の天気予報を100字以内で書きなさい」といったこともやろうと考えています。

ある意味、ひとつの学習法の確立という実験的な側面もありますが、「今までの方法でなかなかうまくならない」と思っている人はぜひ参加してみてください。(林完治)

 

 

ただ今申込み受付中ですが、まもなく定員満了になりそうです。

受講を希望される方はお急ぎください。

http://www.vta.tfc.co.jp/topics/t_seminar_hayashi2011.html

 

開講は8月20日(土)です。お楽しみに。

(p)

【お知らせ】夏休み8月:アカデミアイヴェント案内

2011年7月28日 10:07

8月盛夏&夏休み  映像テクノアカデミアにも夏休みの季節が近づいてきました。でも最近はアカデミアスタッフ、ちゃんとした休みの取れることはまれです。なぜって、夏休みのイヴェント&特別授業が目白押しだからです。ここで少々、主なイヴェント&特別授業を紹介しましょう。

 

 

まずトップバッターは8月1日から4日間、「声優・俳優科:専科特訓クラス」の特別授業。

銘打って「吹替ディレクターズ・ゼミ」

 

4人の吹替ディレクターが、毎日、日替わりでこのクラスの特訓をするという、このクラス目玉のカリキュラムです。

去年の生徒さん曰く「こんな経験始めて、すっごくよかった!」と感激していました。

 

 

次は毎年恒例「映像・広告クリエイター科」の

「夏季特別短期セミナー」

このイヴェントはすでにこのコーナでも紹介済みですし、アカデミアHPに紹介のバナーが載っています。毎年たくさんのクリエイターの方々及びその希望者たちが押しかけています。

お申し込みはお早めに!

 

 

次は「映像翻訳科+声優・俳優科」の

「コラボ特別授業」

 先日7月27日、翻訳と声優合同の6チームが結成されました。

このイヴェントもすでにこのコーナで紹介済みですが、まずは6チームの翻訳科生が8月20日の第1回翻訳台本提出日を目指しています。このあと2学科合同の打ち合わせ授業が始まるわけですが、同じアカデミア生とはいえ、お互い始めての人ばかり、どのようなチームワークが生まれるのでしょう?

台詞と演技についてのカンカン・ガクガクの議論が20日以降繰り広げられます。

 

 

まだあります。外の学校の生徒さんたちが見学にやってくるため、特別授業が公開されます。

今年は遠く北海道から、「北海道芸術高等学校」の生徒さんが芸術研修旅行と銘打って来校されます。

声優志望の彼ら彼女らが何を希望して来校するのか、今から関係者はいろいろと頭を悩ませているのです。

 

そのほか、9月に入ってからすぐに「声優・俳優科」生は舞台公演が控えています。その準備のため教室はいつも埋まっています。

 

生徒の皆さん、教室を使うなら早めに申し込まれたほうが安全ですよ!

【映像・広告】「2011 ADC展」(@ggg&クリエイションギャラリーG8)

2011年7月21日 21:05

今年のADCの新聞広告は、坂本九が登場していました。

6階E教室に貼ってあります。

今年のADCのグランプリは、

サントリーホールディングスの震災後の企業ブランド広告でした。

サントリーで契約されている全てのタレント?が出演して、

歌をリレーするというものです。

その歌が、坂本九の「上を向いてあるこう」と「見上げてごらん夜の星を」でした。

 

震災の当日の深夜、東京の地下鉄が動きだし大混雑の中の帰宅でした。

大混雑で大変な状況だったのにかかわらず、

大声で文句をいったりする人はいませんでした。

また、乗客同士でもめごとが起きることもなく、

みな協力してお互いの出来ることをやりながら、

相手のことを思いやりながら、長時間の混雑に耐えていました。

地下鉄の職員は淡々と終夜運転をこなし、徹夜して電車を走らせてくれました。

それに対して、静かな感謝のこころを持ちました。

と、同時に、

みんな、自分には、何が出来るのだろうと考えていたと思います。

そんな311日だった。

携帯の音声通話は通じず、可能な連絡可能手段は、

携帯メールとツイッターなどでした。

 

地震発生から数時間経つと

次々といろいろな情報がツイッターなどで発信され、拡散されていました。

都営地下鉄が動きだすという情報を知ったのも、

猪瀬直樹(東京都副知事)がつぶやいた、ツイッターの拡散でした。

TVでその情報が出るのはそれからしばらく経ってからでした。

 

ツイッターを見ていると、勇気を与えてくれる言葉をたくさん見ました。

その言葉は、「PRAY FOR JAPAN ‐311世界中が祈りはじめた日‐」(@講談社)

という本になって出版されました。

その中で、

「震災で真っ暗になった町の空を見上げると満点の星が拡がっているのが見える。」

というような意味の言葉が書かれていました。

 

そして、このサントリーのTVCMを初めて見た時に、

すぐに「pray for Japan」のその言葉を思い出しました。

震災後すぐに制作作業が行われたのでしょう。

その速さにも同時に驚くばかりでした。

 

ADCの新聞広告で、このCMのことを「広告」と言えるのだろうか?

と自問していました。

 

そして、あの日を境に「広告」というものの概念が大きく変わっていくのかもしれないな。

とも思いました。

 

 ADCの別の受賞作にJR九州の「九州新幹線 祝!九州縦断ウェーブ」のTVCMがあります。

このTVCMは震災の数日前からオンエアーが始まったのですが、

震災後オンエアーが中止となりました。

このCMを見た人がユーチューブなどで

このCMをアップしていたそうです。

それを東北の人たちが見て勇気づけられ、ネットで話題になりました。

それを見た放送局が取材をし、震災後の報道番組の

大きなコーナーとして放送されました。

たまたま、自宅待機中で放送を見ました。

そして、九州中の人が本当に新幹線の走行に合わせて、

線路際に集まっている事実を見て

人が自然と集まってくるチカラに感動しました。

このプロジェクトは、先日DVD化され発売された。

6月にあったカンヌクリエイティブフェスティバルでも

金賞以下複数受賞を果たしました。

その他には、ドコモの渡辺謙が携帯となって擬人化される

キャンペーンなどが受賞していました。

 

ADC賞のいいのは、こういったメジャーな作品以外の

素敵な作品にも、きちんと賞が与えられることです。

トマトジュースの缶のデザインやオルファカッタ―で造った立体作品、

展示会のディスプレイ、などなど。

プロダクトデザインからもはや現代アート作品と言えるものまで。

貴重な体験が出来ます。

しかも入場無料。728日までやってます。

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【映像翻訳】林完治さんの新クラス開講!

2011年7月11日 14:06

「24」「マトリックス」「アンストッパブル」「エクスペンダブルズ」など、数々の話題作の字幕翻訳を手がける林完治さんによる期間限定の新クラス「林完治の字幕翻訳トレーニング特別講座」が8月20日から始まります。

 

毎週土曜、全8回の短期レッスンで、映像テクノアカデミアの在校生・卒業生なら誰でも受講できます。ただし、受講資格のひとつに「積極的に発言すること」という謎の条件も。何やら普段の授業とは違った雰囲気のレッスンになりそうです。

 

林完治さんからのメッセージ「もう一度初歩から学びたい人へ」にあるように、勉強中だけどあらためて土台を固めたい人、仕事や家庭の都合で休学中だけど近々勉強を再開したい人などに最適なクラスです。

 

定員20名、8/10申込み締め切りなので、興味のある方はお急ぎください。

 

詳しくはこちら↓

http://www.vta.tfc.co.jp/topics/t_seminar_hayashi2011.html

(p)

 

 

 

【映像翻訳】「こんな凄い台詞が書かれていたのです」-映像翻訳を目指す皆さんへ―

2011年7月 8日 13:20

テクノアカデミの開校以来から、「映像翻訳科」の講師をしていただいていた

佐藤一公先生がこのたび勇退されました

 

ご本人曰く「もう年やし、ここらへんでイイヤロ、ほんにツカレタワ」と関西弁で呟かれるのです。ゼンゼン良くはないのですけど、それに佐藤一公節の名講義が聞けなくなるのも、アカデミアにとって大きな痛手なのですが、ご本人のたっての希望となればこれも致し方なし・・・先日関係者一同で色紙に、御礼の言葉を書いてお送りしたのでした。

 

でもここで映像翻訳志望の皆さんに、お伝えしたかったのはこんなことではありません。一公さん(通常私たちはこう呼んでおりました。「どんだけー」の人ではありませんからご注意)が、どれだけすごいことをやっていたか、いや正確に言えば書いていたか、それを少しご紹介いたしましょう。

 

たとえば、こんな作品。

 

皆さんは「事件記者 コルチャック」というシリーズをご存知でしょうか?大昔のシリーズです。

 

私は、偶然1冊だけ当時の録音台本をもっています。いわば、私だけの宝物(捨てないでヨカッタ!)。表紙には録音日昭和51年2月21日と記されています、つまり1976年に日本語版が制作され、日テレで放送されていました。このシリーズの翻訳は、ほかでもない一公さんです。

 

 

コルチャック:いや探らなきゃしようがないんだよ

       バーノンを消した二人組が証拠物件             

             をおれが握ってると思ってさ

       渡せってんだ

       いやなら殺すって

 

ビンセント :脅迫おどしは記者にはつきものだそ   

       んなものにガタついててこのシカゴ 

       でやってけるか

 

コルチャック:しかしテキはほんとにやる気なんだ

             よボス

       こっちへきてみて

       いいからケツもちあげてここまでき

             てよ

       オラオラ早く

 

ビンセント :(ためいき)

       なんだようるせえなあもう

 

コルチャック:窓の外を見てよ

       ほら高架線の下のとこ ネ

       新聞をもったやつが立っているだろ

             う

 

 

コルチャックは通信社の新聞記者、ビンセントはその上役、チンピラに脅迫されているんでしょうね。オフィスの下にあやしき見張りが立って、コルチャックが出てくるのを待っているシーンなのでしょう。

私が驚くのはこの台詞です、まるで日本の刑事ドラマにでも出てくるシーンのような、日本人がそこらへんで喋っているような日本語。こんな台詞が35年も前に書かれていたのです。

 

最近の外国のドラマでは、アドリブ的な台詞が多くなっているにもかかわらず、翻訳された吹替の台詞は直訳調のもの、自然とはほど遠い日本語がたいへん多くなっています。つまりオリジナルと逆行しているのです。

 

コルチャックの台本、つまり私の宝物を眺めるたびに、すでに、昔、昔に、一公さんははるか高みを軽々と飛んでいたと思うと、ただただ「すごい!」と感嘆するよりないのです。

 

岩本令先生の言葉

「なかでも一番手っ取り早かったのは先輩方のドラマを見て素晴らしい言葉を拝借する方法です。一番のターゲットは一公先生です。その頃の私のモットーは「追いつけ一公、打倒一公」実に畏れ多いことで、もちろん追いつけるはずもなく30数年たってもお背中もみえません。」

これは「映像翻訳科」講師メッセージのコーナーの岩本先生の言葉。これはウソでもお世辞でもないと思います。映像翻訳者ならだれでも、一公さんを密かな絶対的目標にしていたのですから。

 

一公先生、吹替の特別講義をぜひ期待しています。台詞を書く極意を教えてください。

 

あんなすごい台詞、どんな翻訳者がこれから書くのだろう?出て来い、出て来い、次の世代を担う若き翻訳者よ!

                           アカ賢でした 

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