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宮風呂朋子 映像翻訳者/2011年3月 映像翻訳科・映像翻訳専科卒業


2011年3月 映像翻訳科・映像翻訳専科卒業
【作品歴】
【TVシリーズ】
ザ・カリスマ ドッグトレーナー シーズン3〜6(字幕)
【放送】
ジョン・ヒューストン ドキュメンタリー(字幕)
【DVD】
ザ・ペンギンズ フロム マダガスカル (本編字幕)
【特典】
第三の男(字幕)・ジャッカス3 (字幕)・サバイバル・オブ・ザ・デッド(字幕)

今回、インタビューを引き受けていただいたのは、2011年卒業の宮風呂朋子さん。
まだ卒業して2年ほどですが、在学中の最初のトライアルでよい成績をあげ、映画翻訳専科在学中から仕事をはじめていました。卒業とほぼ同時にフリーの字幕翻訳者となり、現在も活躍している卒業生です。

卒業したのはいつでしたっけ?

2011年の3月です。2008年に入学したので。

3年間のアカデミア生活はどうでしたか?

3年間すごく楽しかったです。
同じ目標を持つ人達が集まって、一緒に悩んだり、情報交換をしたり、授業後に飲みながら語り合ったり…とても充実した3年間でした。

すばらしいですね。でもそれは1年目(入門・基礎クラス)からそんな感じだったんですか?

そうですね…1年目は、全体的に和気あいあいとした雰囲気でしたね。でも2年目に入ると雰囲気が変わって、3年目になると更に空気が引き締まって、どんどん真剣度が増していきました。

真剣度が増す?具体的にどう変わっていったのか、教えてもらえますか?

そうですね、1年目は、翻訳が一体どういうものなのか分からず、映像翻訳という仕事があって、それを学べる学校があって、英語の勉強がしたいとか、少し興味があって門を叩いてみたという人もいると思うんです。それが、授業や学年が進むにつれて人数も徐々に絞られていって。「これは自分のやりたいこととは違う」とか、「これを仕事にしたい」という思いがどんどん…

はっきりしてくる?

そうです!学年が上がるごとに、翻訳に対する一人一人の思いが強くなるのを感じました。

初めてのトライアルの受験で、仕事をもらうようになったそうですが、最初のトライアル、難しくなかったんですか?

すごく不安でした。
2年目までは、作品を1本通して翻訳したことがなかったので、いざトライアルで映像を1本丸々渡されて、その一部分を翻訳するとなった時に、どう進めればいいのか戸惑ってしまうと思うんです。
私は、トライアルの前に受講した水谷先生のゼミ(水谷美津夫の英語力強化演習 Ⅰ&Ⅱ)で、映画を1本通して翻訳するという経験をしました。ゼミでは、英語力の強化だけではなく、どういう目線で作品全体を見て、どのようにスクリプトを読み、どこまで突き詰めて翻訳するのかといった、翻訳との向き合い方についてもたくさん教えていただきました。普段の授業とは違うスタイルのゼミを受講したおかげで、トライアルにもスムーズに臨めたように思います。

そうですね。そういう意見もあって、今はより実践的なカリキュラムにしたんですよ。特に2年目の研修クラスを。

私も2年目そういう授業がよかったです(笑)ふふふふ

改訂後の授業を受けてからトライアルを受験する人たちは、いい成績とれるはずなんですが、なかなか宮風呂さんぐらい結果を残せる人がいないんですよ。

うーん、大変ですよね、トライアル。分量も種類もありますし。出題箇所の尺と期間で考えると、さほど厳しい納期ではないように思うんですけど、素材を2種類受け取って、全編に目を通してスクリプトを読んで、その一部を翻訳するって、わーこれは大変だ!と思いました。

結局翻訳するのは10分だけじゃなくて、全体を把握してないと、そこの部分は翻訳できないってことですもんね

そうですね。

ましてや、それぞれスタイルが違う。字幕と吹替とボイスオーバー…

そうですね。頭の切り替えが大変でした。

2年目のトライアルが終わって、すぐ仕事をもらえたんですよね?

2年目のトライアルが終わってすぐの夏に、初めて小さな仕事をいただきました。その頃はまだ会社勤めをしていたので、土日や連休に時々声を掛けていただいていました。
あとは3年目の専科で、東北新社グループチャンネルの番組の仕事に挑戦するチャンスがあるんですが、ほぼ毎回立候補していました。これは翻訳料もいただいていました。

その番組のような、1本丸々翻訳して、申し送りをつけて納品する、という実際の仕事のやり方は、数をこなすうちに段々段々上手くなっていくものですしね。

番組が吹替の場合は、スタジオでの収録にも立ち会えるので、とてもいい勉強になったと思います。

まだ卒業してから2年ちょっとですが、その間はどんな作品を翻訳したんですか?

卒業してすぐ、シリーズの仕事をいただきました。それが3シーズン続いたので、1年間ほど途切れることなく、全部で50話ぐらい担当しました。
その後は、ドキュメンタリー作品やDVDに特典映像として入る「削除シーン」とか。今は、卒業してすぐに担当したシリーズの続きがまた始まったので、そちらの翻訳をしています。

それはどのぐらいのペースで上げてるの?

50分の番組で、週に1本を納品するスケジュールです。1年目は特にすごくきつかったです…。50分ものを1週間で仕上げるのは一般的な納期ですよね。それが毎週毎週なので、1話終わったら休む間もなく次のエピソードに取り掛かって。初めは自分が1日にどれだけ作業できるのか、ペースがつかめなかったというのもあり、人と会う約束もほとんどできず、家事も放り投げて…という感じで、ひたすら自宅にこもって翻訳していました。(笑)

そうすね。追われて、提出して、すぐに次に取り掛かんなきゃ!みたいな感じですね。

1本翻訳して、それを納品する前に別の作業を挟んで、頭を切り替えてからゆっくりじっくり見直して…という余裕があればと思いますが、いかんせん毎回バタバタで(笑)

ですね・・・最近の話を先に聞いてしまいましたが、質問を始めに戻してもいいですか?そもそも映像翻訳を勉強してみようとか、映像翻訳に興味を持ったきっかけというのは?

7年半ほど翻訳会社で勤めていて、翻訳の手配や翻訳文の校正をしていたんです。いろんな翻訳者さんのすばらしい翻訳を見て、どうすればこういう美しい文章が生まれるんだろうと考えているうちに、自分でも翻訳してみたいと思うようになったんですね。ただ、私が扱っていた翻訳の分野は医薬関係でした。翻訳者さんも、医学部や薬学部を卒業された方とか、研究機関や製薬会社で研究されていた方々が中心で。本格的に勉強しようかと考えもしましたが、深い専門知識が必要な分野なので、医薬翻訳者への道はやはりハードルが高く思えたんです。
じゃあ何の翻訳がやりたいのかと考えたときに、映像翻訳だなと。アカデミアの生徒さんは映画好きな方が多いですよね?

そうですね、大半は・・・

ですよね。私も映画は好きですが、映画が好きだというより、翻訳がやりたいという一心でアカデミアの門を叩いたという感じです。

なるほど。つまり翻訳を仕事として考えて、どの分野をやろうかなって考えて選んだっていう形ですね?

そうです。ただ、初めは映像翻訳のイロハも知らないので、まずはアカデミアで勉強をして、もし映像翻訳が自分のイメージと違えば、また別の分野の翻訳に目を向けてみよう!ていう気持ちでした。でも、初めの数回の授業で完全に虜になって、やりたいのはこれだ!となったんです(笑)

確かに、楽しいは楽しいと思います。

うーん楽しいです!大変ですけど…

でもその苦しさが分かるのは、勉強を始めた頃ではなく、もう少し先になってからですよね。もちろん苦しむだけじゃなくて、やっぱり根本にそれを楽しめる気持ちがないと、仕事としては続かないんじゃないかと思うのですが・・・?

ほんとにそう思います。それに、扱っているものがエンターテイメントなので、自分自身が楽しい気持ちで臨まないと、作品の楽しさが視聴者に伝わらないと思うんです。苦しいという気持ちでやっていると、翻訳自体に苦しさみたいなものが滲み出るというか・・・
でも、言葉がポンポン浮かんで、テンポよく作業が進む時はいいですが、なかなか言葉が出てこない時や、どうしても分からない部分にぶつかった時などはやっぱり苦しいです。

それでも、また翻訳する気になるっていうのは、よっぽど(苦しみを)忘れやすいか、 翻訳に関しての苦しみは楽しめるっていうこと?

そうですね。大変な思いをしても、作品として仕上がった時にはやはり大きな達成感があるので、どんなに苦しかったとしても、最後には次もまたやりたいって思いますね。

今も会社勤めは続けてるのですか?


今はもうフリーで、翻訳1本です。卒業して2ヶ月後に会社は退職しました。

卒業して2ヵ月??それは相当早い時期にですね!それだけ翻訳の仕事をもらっていたのですか?

もう、なんか…退職しよう!って思っていたんです。アカデミアを卒業したら、自分の中で踏ん切りをつけて、本格的に翻訳の仕事に取り組みたくて。アカデミア在学中、フルタイムの仕事と翻訳の両立はとても大変でした。それで、いろんなタイミングが重なり、春のトライアルが終わった直後に退職したんです。

フリーになってみて、フルタイムの仕事を持って翻訳してるときと、今、翻訳だけでやってるときの違いはありますか?

翻訳一本でやっていると、スケジュールさえ合えば仕事はどんどん受けられますよね。フルタイムで仕事をしていると、せっかく仕事の依頼が入っても断らざるを得なかったり、翻訳をするために有休を使って会社を休んだり、そういう中途半端で無責任な自分の在り方に悩んだりもしました。
今はフリーになって、翻訳に集中できるのが幸せに感じます。もちろん仕事は大変ですし、経済的にも不安定ですが、とにかくやるんだ!と自分を追い込んで臨めるというか(笑)。より真剣に自覚を持って仕事と向き合えるようになったと思います!

でもたまには不安になったりしませんでしたか?

不安はかなりありました。でも、翻訳を仕事にしたいという思いが強かったので、一度翻訳一本に絞って、1年なり2年なり、できる限りの努力をして、それで無理なら自分の人生をまた別の方向で考えてみようと思ったんです。一度会社を辞めても、一生を棒に振ることになるわけではないので(笑)挑戦せずに後悔するのは悔しいですしね。

そうですね。ある意味、楽観主義は大げさだけど、明るく考えられない人は、フリーでやっていくのは難しいですよね(笑)

本当にその通りです!翻訳に限らず、フリーランスはスケジュール面でも金銭面でも先が見えませんし、納期に追われながら、孤独と闘いながら、一人黙々と仕事をする日々です。苦労や問題や悩みもたくさんあります。なので、何があっても、しっかりと現実を見て、きっぱり前を向いて進んでいく強さが必要だと思います。

でもそういう意味では早いうちにシリーズがもらえたっていうのはやっぱりよかった?

ありがたい、本当にありがたいです!

発注してくれた方に感謝ですね。。次の週も仕事があるということは、経済的な面だけじゃなくて精神的に大きな助けになり、翻訳に集中できますからね。

そうですね。あと、今担当しているシリーズは、2名の翻訳者で各自1週間に1本ずつ上げていくんです。他の方と協力しながら翻訳をするのも初めての経験で、その点もとても勉強になっています。

もう一人の翻訳者は、後藤紗綾香さん(2001年映像翻訳科卒業生)のこと?

そうです。後藤さんと一緒にお仕事させていただいています。先輩の翻訳に触れることができるというのはとても勉強になりますし心強いですね。他の翻訳者さんと1つの作品に携わり、翻訳のチェックの方や文字校正の方に見ていただきながら共同で進めるという作業を長期間にわたり経験できたことで、その後別の案件で他の方と一緒に作業を進める際にも、皆さんのおかげでスムーズに行うことができました。そういえば、その翻訳のチェックの方というのは、同級生のOさんだったんです!

それは偶然!Oさんは卒業して東北新社 外画制作事業部の演出部字幕課に就職したんですね。同級生とはどんなやり取りをしながら仕事をすすめたんですか?

納品した翻訳のチェック結果を、エクセルのリストにまとめてチェックバックしてもらいます。この部分の言い回しが分かりづらいから別の表現にした方がいいとか、こういうニュアンスを出すべきだとか。そういった指摘をもとに直しを入れ、最終的な翻訳案の仕上げを行っていくんです。

苦楽を共にした同級生と仕事ができるのも、またそれはうれしい機会ですね。
宮風呂さんは、今後こういう作品をやってみたいなとか、こういうカタチで仕事を続けていきたい、など願望はありますか?

欲を言えばキリがないですが、常に思うのは、コツコツ目の前にある仕事を大事にしていこうということです。そこから一つ一つ学んで、少しずつ積み重ねながら1年2年3年…と着実に前に進んでいけたらいいなと思います。一気に上達することがなくても、翻訳をやっていく中で少しずつ実力を伸ばして、「この人に依頼したい」と思っていただけるような翻訳者になるのが一番の目標ですね。なので、こんな作品がやりたいとか、やれたらいいなという思いもありますが、それよりも翻訳者としてしっかり信頼される存在でい続けることが何よりの目標です。

最後に、これからもしくは今映像翻訳を勉強している人達に、メッセージをお願いします。

えーはい、わかりました。
常に自分に言い聞かせていることなんですが…。つまずいたり、くじけたりすることはあると思います。でも諦めるのは自分自身で、自分が諦めてしまえばその先の道はない。でも、今は無理でも、一生懸命やればいつか道が拓けると考えるのも自分自身です。信じれば自分の道は自分で必ず拓いていけると思います。とにかく強い心で、一緒に前に進んでいきましょう!

どうもありがとうございました。

宮風呂さんはご自身で、人と話すのが苦手ですぐ緊張してしまうとおっしゃっていましたが、映像翻訳科のイベント『ようこそ先輩2012』に、卒業したばかりの先輩ゲストスピーカーとしてお願いしたときの様子は、堂々としてすばらしいものがありました。
トライアルで好成績をおさめ、在学中から仕事をはじめ卒業後すぐにフリーの翻訳者へ。順風満帆にみえる宮風呂さんの翻訳者デビューへの道ですが、やはり、自分で道を切り拓く強い心があったことをインタビューを通じて再確認しました。これからも活躍を期待しています!

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