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ジャンプするため、ハードルをいかに越えるかが、「勝負!」

田尾友美 映像翻訳者・映像テクノアカデミア講師/1999年3月 映像翻訳科・映画翻訳専科卒業


1999年3月 映像翻訳科・映画翻訳専科卒業
【作品歴】
[放送] 「スピン・シティ」「トムとジェリー テイルズ」「アナザーライフ」「堕ちた弁護士~ニック・フォーリン」「BONES-骨は語る」第3シーズン 「ブレイキング・ニュース」「アントラージュ★オレたちのハリウッド」「ターミナル」「スパイダー」「アナコンダ2」 [ビデオ・DVD] 「敬愛なるベートーヴェン」「ブルークラッシュ」「クローバーフィールド/HAKAISHA」「つぐない」「幸せになるための27のドレス」「スターシップ・トゥルーパーズ2&3」「僕らのミライへ逆回転」 他 以上全て吹き替作品

田尾友美さんは、1999年卒業のアカデミア3期生です。10年にわたる翻訳経歴を持たれ、映像翻訳の世界では最早、中堅翻訳者といえるのではないでしょうか。作品歴を拝見しても大作、話題作を多く担当されていらっしゃいます。
また、ここ6年間、田尾さんはアカデミアで映像翻訳科の講師を務められています。このような実作と講師の経験をあわせもつ田尾さんに、翻訳者としての”心構え”などを中心にお話を伺いました。翻訳者を志す方々には、これを通じて、何かをつかんでいたただければと思います。

まず初めに、田尾さんがアカデミアに入るまでの、経緯などから教えていただけますか?

1994年に大学の英文学科を卒業しました。当時は、バブルがはじけて、いわゆる「就職氷河期」と呼ばれる時代でしたが、キャラクター・グッズをあつかう会社に就職出来まして…

それは運がいい(笑)…と言っては失礼ですが、やはり英語が武器になった?

だと良かったんですが…そうでもなかったようで(笑)、海外との渉外業務を希望したんですが、配属は総務部でした。

これまで、卒業生の方々や入学希望の方にお話を伺う機会がたくさんありましたが、やはり、学校を卒業されてすぐに希望の職種に就かれる方は少ないようですね…。

そうなんですか??……私は1年半は会社勤めを続けました。しかし、将来まで続ける覚悟のない仕事のキャリアを積んでも仕方がないと考えるようになったんです。

こんな会社勤めが、逆に翻訳者という「夢」を強くするというか、原動力になるというか…。
で、それから一本道ですか?(笑)

いえ、まだまだです、途中があるんです(笑)…お金を貯めて留学を考えていたんですね。会社を辞めて、旅行添乗員の資格をとりました。そんな時、ハワイでアナウンサーの仕事が見つかりました。と言っても具体的には、旅行者のレンタル携帯電話のインフォメーションの仕事だったんですけど…それに3か月間の期間限定なのも好都合だったですね。

なかなか、映像翻訳の仕事につながりませんね(笑)…。

ええ、その後は英語の非常勤講師をしながら、糊口をしのぐと言うか…。

やはり、「英語」というものとは離れがたかった?……

実を言うと、なんですが…。「翻訳者」という仕事のイメージは漠然と高校生の時からありまして…、もうひとつ「芝居の世界」に入りたいという夢があったんですね。でも、俳優については、早々に諦めてしまいました。

諦めたのはいいんですが、葛藤が出てくるんですよ……つまり…私のなかで、ふたつの夢を両方とも何もしないで、諦めてしまうのは嫌だな…という思いです。そんな、こんなで、俄然、「映像翻訳に挑戦するぞ」という決心をしたわけです。後悔したくなかったんですね、たしか…28歳の頃でした。

そこで、アカデミアを選ばれるわけですね。ポイントは、どのあたりでしたか?

もちろん、ほかの映像翻訳の学校の内容も、いろいろ調べてみました。その時に、自分の性格を分析してみたんですが、ひとつは、自分はコツコツやるタイプであること。もうひとつは、自分には、一発勝負は向いていない…。ほかの学校のカリキュラムは、どうも…基礎から順序良くカリキュラムが組まれていない、テストばかりの授業で自分に合わないのではないかと、考えたんです。

伺っていると、大胆なところと、慎重なところが同居されているというか…。

そうかも知れません…、それに多くの方がそうなんでしょうが、アカデミア選択の一番大きな理由は東北新社が運営している学校であることだった点です。

学校の授業内容もそうなんですが、やはり当時は、業界のことはまるでわからないわけです…つまり卒業後に仕事がどうやって発注されるのかが分からない……分からなければ恐くて、ほかの学校は選べない。確実に仕事ができる可能性のある、東北新社が運営している学校である事が、一番のポイントになりました。

東北新社のことは、ご存知だった…?

ほとんどの方と同じだと思いますが…、洋画劇場とかアニメ番組のクレジットで刷り込まれていたと言うか…。

わかりました、仕事の発注の面で信用できたと…(笑)。
では具体的なことを伺いたいのですが、実際にアカデミアでの授業が始まるわけですが、現在までの仕事のうえで、一番ためになった事というのは何でしょう?

まずは、これは映像翻訳の初歩だと思うんですが…翻訳とは、ただ、英語の翻訳をするということではなくて、最終的なドラマなどの脚本を完成することを出発点に考えなければなりません…。

収録現場で何が必要だから、こう書かなければいけないという決まりがあるわけです。ここまで来ると、単なる翻訳の範疇にはおさまらないわけで……たとえば、吹替え作品で、ガヤというかメイン以外の台詞は、どこまで翻訳すれば良いかとかは、授業やアフレコ録音の現場を体験しなければ実感としてつかめなかったでしょうね。

想像とは、やはり現実は違っていたという…。

はい、ある時、潜水艦のアクション映画が課題があったんですが…、先生に宝塚みたいな台詞を書くね、と指摘されたこともあります…。もう、バレバレですね、ヅカ・ファンが(笑)。笑い話のようですが、自分の好みが優先して、書き方がまるで、作品の世界を作っていなかったということです…。

そのお話しは、意外と本質的なことかも知れません…。

また、いまでも肝に銘じているのは、やはり、仕事に取り組む際の「基本的な姿勢」でしょうか…。ある先生に「決して驕るな、思い上がるな」と言われたことです。スケジュール上でどうしようもない時もあるのですが、ふたつ作品が重なることもあります。そんな時は、当たり前のことですが、細心の注意と努力を払うようにしています。

得意なジャンルの作品の方に比重をかけない、というような…?

あくまでも、フィフティー、フィフティーです。納期が重なって、翻訳期間が短くなるとどうしても粗い出来上がりになってしまいがちになる…そんな事は絶対に避けなければなりません。だから…もし…もしもですよ、スケジュール的に可能であれば前もって、それもご迷惑がかからないようなるべく早めに…納期を担当者の方と相談させて頂くことも時にはあります。ただ、それは本当に困った時だけで、納期を守ることも含めての翻訳作業だということもまた肝に銘じておく必要があると思います。

授業の話に戻ります(笑)。ほかに何か、在学中、楽しいことはありましたか?

岡田壮平先生の特別講座だったんですが、現場でのいろいろな面白いエピソードを伺って、今にも翻訳者として仕事ができるような、または、もう仕事をしているような疑似体験をさせていただき、とっても楽しい夢をみられました(笑)……

田尾さんは実践クラス(現在の専科)の卒業ですが、クラスの様子はいかがでしたか?

当時、30名ほどだったと思うのですが、「学ぼう」という意識が皆さん高くて、凄く緊張して授業を受けていた記憶があります。研修クラスの時のある課題で、子どもたちが主役のTVシリーズだったんですが、たまたま私が書いた台詞が先生に褒められて、ほかの学生さんに「まあ、子どものせりふは上手いわね、精神年齢よね」なんて、言われたことがありました(笑)。

怖い?笑い話しですね…でも驚かれたでしょう。

もうビックリしました。今、私はアカデミアで講師を務めさせていただいていますけど、今の学生さんたちは、当時とは相当違ってきたと思います。皆さん仲が良いですし、協力し合っている感じが伝わってきます。

今は、映像翻訳という仕事が、当時よりはやや一般化して、いろいろなスタッフとの連携がなけれ ば作品が完成しない、ということがわかってきたから、自然とそんな連帯感のある空気になっているのかも知れませんね…。
ところで、卒業後の仕事ですが、10年もやっていればランド・マークというか、思い出になる作品があると思うのですが、いかがですか?

そんな(笑)……いただいた作品ひとつ、ひとつに課題があって、何とか乗り越えることができただけで、ランド・マークだなんて・…少しずつ自信になっただけです…。そう…あえて言うなら、まずは、体力ですか(笑)。駆け出しの頃、3本目にいただいた翻訳で…、国際線の航空機のなかで上映される映画の吹替翻訳だったんですが、大変スケジュールがきつくて、締切り前の3日間は、3時間睡眠で仕上げました。あれをやってから、少し自信もついたし、スタッフの皆さんの信頼も得られた気がします。

翻訳者の方にお話しを伺っていると、いつも「ああ成る程…」と思うことがあります。皆さん必ず、田尾さんが経験されたような、なにかエポックとなるような試練というか、大変な経験をされているんですよね。その試練、あえて試練と言いますが、試練が自信になっている…

でも、「田尾は3日寝なくても大丈夫」みたいな変な伝説ができて困りましたが…(笑)。まあ、それは冗談としまして、常日頃の無茶はダメですが、この仕事には、イザという時には無理、と言うか…勝負をすることが必要なんでしょうね。

このような試練は人さまざまだと思います。ある翻訳者さんは、ポイントの台詞が出て来なくとことん考えたとか…ある人はディレクターに書き直しを何度も命じられるとか…一流の翻訳者になる方は、必ずその試練を通過されて、次のステップに行っているんですよね…だから…体力は分かりましたが、知力の面で試練はなかったですか(笑)…

それが、問題です…(笑)。TVシリーズの「堕ちた弁護士~ニック・フォーリン」という作品で、タイトルのとおり、法廷モノだったんですが、監修者なしで60エピソード以上、担当しました。調べものの苦労には泣かされたんですけど、「分からない専門用語を適当にごまかしていない」とディレクターに合格点をいだきました。アノ言葉で「持続」という、一人でやらなければならない翻訳の基本的姿勢が、身についたと思います。

やっぱりそうですね…田尾さんも例外ではない……、試練を通過されてジャンプされている…。

試練ではなくピンチの連続ですよ…(笑)。「犯罪捜査官ネイビーファイル」は現代のアメリカ海軍で起こる事件を解決していくミステリで、軍隊用語だらけ…あれも調査につぐ調査でした。

それから…「スピン・シティ」。ご存知だと思いますが、マイケル・J・フォックス主演のコメディで、笑い声がバックに入る、いわゆるシット・コムと呼ばれるドラマ形式です。本編の笑いとズレないような、ギャグの台詞に翻訳する必要があるんですよね…どちらも素晴らしい作品で、もちろん、ハードな経験はしましたが、めぐり会えたことは幸せでしたね。

法廷モノ、軍隊モノ、コメディと何でも来い!本当に鍛えられているという感じがします。でも、ここで逆のことをお聞きしますが、田尾さんの一番好きなジャンル、どんな作品なのですか?

ピンチな質問は終わったんですね(笑)…挙げればキリがない(笑)…まず、ロバート・レッドフォード主演の『追憶』で映画に目覚めて、『風と共に去りぬ』には大感動したり、フランス映画の『仕立て屋の恋』や『髪結いの亭主』に夢中になった映画ファンでして…。去年、DVDの日本語吹替えを担当したキーラ・ナイトレイ主演の『つぐない』のようなロマンスも大好きなんです。ロマンチックな台詞を書きたいと、いつも思っているんです…。

ハハハ…この手の話になると止まりませんね…(笑)。

(真面目に)でも、私はクラスの皆さんに授業では、あえて言っているんです、「苦手なジャンルの映画を選んでみてください」って。好きなもの知識や表現力は、放っていても入ってきますから…。それと、映像翻訳は英語の翻訳だけではない、ということですね。たくさんの映画やお芝居をみること。物語に対する理解力が、一番大切だと思います。なにか、講師をやらせていただいて、はじめて気付いたような…そんな気さえしています。

ありがとうございます…、貴重な言葉をいただきました。これでアカデミアの講師は、いつまでも続けていただかなくては、いけません(笑)。

お話しを伺って、このインタビュー原稿をまとめながら、田尾さんのここぞという時に発揮される、瞬発力、持続力の強靭さを更に感じました。それと、根っからの映画好きも。だからこそ、いろいろな作品に出会い、その都度、着実に実績をあげられ信頼に結びついていると、改めて納得した次第です。それにしても…繰り返しになりますが、なんというバイタリティー!

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