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稲井照子 ワーナー エンターテイメント ジャパン(株)ワーナー・ホーム・ビデオ オペレーションズ 制作グループチーフ/2004年3月 映像翻訳科・映画翻訳専科卒業


2004年3月 映像翻訳科・映画翻訳専科卒業

映像翻訳科の卒業生の中には、翻訳者として映画・映像業界で活躍されている方ばかりとは限りません。
今回インタビューをした稲井照子さんは、アカデミア卒業後ワーナー・ホーム・ビデオに就職され、現在は翻訳データのチェックやDVDのメニュー画面の制作に携わっています。
テクノアカデミアでの勉強は現在のお仕事にどう活かされているのか?稲井さんの経歴を含めいろいろと伺ってみました。

まず初めに、最初の就職は大手カルチャースクールだったって聞いたことがあるんですが…どういったお仕事をされていたのですか?

主に外国語の講座企画と運営を担当していました。

講座は英語中心ですか?

いえ、スクールでは13言語、270講座が開講されていました。

エエー!?13言語、270講座も!?…かなり…どころかものすごく多い。

そうなんです(笑)、英語に限らず普段は皆さんには馴染みのないアラ ビア語講座やフラワーアレンジメントを英語でやってみようという講座 など、学ぶだけじゃなく楽しんで参加できるような講座を企画したりしていました。

なんだか、インタビュー開始早々ですが、混乱してきました!?!?どうしてフラワーアレンジメントを英語でやらなければならないのですか?

深く考えないで下さい(笑)。バリエーションの問題なんです…、いろいろな講座を設けなくてはならなかったんですから。

もしかして、その時、映像翻訳の講座なんかも考えたのですか?

分かりました?はい、ご明察!企画した事はあったのですが、よくご存知のように、教材で使う映画の権利クリア、講師の手配など、開講する為には難しいハードルを越えなければなりません、だから…開講には至りませんでした。でも、この企画を通して「映像翻訳」という職業があることを知ったんです。

それが「映像翻訳」との出合いだったんですね。それで…そこですぐに翻訳者を目指したんですか?

いえ、それはないですよ、出合っただけで、なろうとは思わなかった。それに、その頃は順調に仕事もしていたので…その時は特に。

では、どうしてもう一度学校に入ろうなんて思ったのですか?キッカケは何だったんですか?

大学を卒業してから、すぐに就職してそのままずっと「仕事一筋!」でやってきたんですね。こんなとき、フリーで活躍されているいろんな分野の講師の方と接したからでしょうけど、「将来自分も何か手に職をつけたい」と漠然と思うようになっていたんです。

そして…ある女性の英語講師の方から「勤めていた会社を辞め、一人でアメリカへ渡って英語を勉強しフリーになった」というご自身のお話を聞いて、火がついちゃったんです。「私も何かに挑戦したい!」って…

その「何か」に映像翻訳を選んだのは映画が好きだったからですか?

映画が好きだったのは、それはもちろんですけど、もともとは演劇が好きだったんです。でも自分で脚本を書いたりというのはなかなかでしょ…翻訳だったら、そんな世界に近づけるんじゃないかと思って…映像翻訳を選びました。

じゃあ、希望の道も決まっていざ学校選び、テクノアカデミアを選んだ理由はなんだったのでしょう?

まず各種専門学校を案内する情報誌から情報集めをはじめたと思います。他の人も、同じようなことやってるんじゃないかと思うんですけど…そんな時、ちょうどアカデミアの説明会兼体験授業みたいなものに参加して…ものすごい大人数で、たしか林完治先生の授業でした。すっかりはまってしまって、純粋に「楽しそう!」「ゼッタイここで勉強しよう!」と、気持ちはすぐ固まりました。

なるほど…確かに火は燃え盛っていたことよくわかります。それで、入学となるわけでしょうけど、仕事と勉強の両立は出来ました?

両立ですか?…最初は順調にスタートできました。でも徐々に問題が出てきたんです。入門クラスだった時は週一回の夜の授業でしょ、これは職場の仲間にフォローしてもらいながら通うことができました。問題は研修クラス進級の時です、授業が週2回となると通学と仕事の両立はだんぜん難しくなって…分岐点はここでした。進級を機に、会社は退職して、本当に翻訳者を目指す決心をしました。

随分思い切りましたね、1年間の授業で翻訳者になれるという手ごたえ、何かあったのですか?

全然なかったです(笑)。でも、早い段階で「背水の陣」をしいた事で授業や課題にも積極的に取り組む事ができましたし、「翻訳者になる!」という気持ちを固めることもできたので、結果的には良かったかなと、思っています。それに、大きかったのは、3年目の専科クラス在学中に東北新社の音響字幕制作事業部という日本語版制作部署で働けるチャンスに出合った事でした。

学校に行くのは誰でもできる事ですが、在学中から日本語版制作の現場で仕事ができた、というのは貴重な体験ですね。音響字幕では主にどんなお仕事をされてたんですか?

そうですね…はじめのうちは、字幕原稿の校正チェックをしていましたが、だんだん仕事を覚えて、慣れてきた2年目ぐらいから、いくつかの作品に翻訳者として携われるようになりました。

その頃、翻訳した中で、記憶に残る作品はありますか?

「夢みるシラノ・ド・ベルジュラック」という作品ですかね…この翻訳をいただいたんですが、自分が翻訳したものを同じ「字幕課」で働いていた先輩方がチェックしてくれて、いろんなアドバイスを頂いたりしながら最終的に自分でも納得のいくものになったんです。

そして最後の完パケチェック(完成品のチェックの意味です)をする時に、また別の先輩に見ていただいたんです。そしたらその先輩、涙を流しながら見てくれて…自分が訳したものがちゃんと相手の心に伝わったような気がしてあの時は本当に嬉しかったですね。でも、まぁ、作品自体がすごく良いものだったというのもあるんですけど……

(ここで少しの説明:稲井さんが所属した、音響字幕制作の「字幕課」について少々説明します。この部署は字幕のチェッカー言わば校正マンや演出家などが多数いる部門で、ここで、全ての字幕作品が、数人の目によってチェック、 校正、演出されています。上の稲井さんの説明で「先輩がチェックしてくれて」という個所ですが、稲井さんの翻訳が新人のものだから特別に先輩の目を通ったわけではなく、字幕作品を完成するための通常のシステムとして、チェックされたということです。ですからいつもの順序の仕事の中で、先輩が涙を流したという事は、作品の出来がそれだけ良かった、ということになるでしょう。ちなみに、ここには長年演出一筋のオーソリティもいれば、将来翻訳者を目指す人たちもいます。稲井さんは翻訳者を目指す実践修行の場所として、この部署で働いていたわけです)

その作品の良さを上手く伝えられるかどうかは、翻訳者次第じゃないでしょうか?稲井さんだからこそ書けたセリフもあったんじゃないですか?

ありがとうございます。それもこれも音響字幕制作時代、まだまだ駆け出しだった私に、色々と指導してくれた先輩方のお陰だと思います。今考えると……基礎は確かにアカデミアで学んだんですが、あの頃音響字幕制作の現場で学んだ事は、実践として、何にもかえられない経験でした。今の仕事に、本当に役にたっていると感じます。

現在はワーナー・ホーム・ビデオにお勤めですが、稲井さんは東北新社の後、すぐにこちらに入られたのですか?

音響字幕制作での契約が終わったので、当然なんですがフリーの翻訳者になろうと考えていました。こんな時、偶然ですが、ワーナー・ホーム・ビデオの制作グループで求人がある事を知りました。念願のフリーになるのも捨てがたかったのですが、「フリーはいつでもなれる、大手映画会社で仕事をするのも、人生経験を広げるチャンスじゃないか」と考えて応募したんですよ。運良く入社することが出来ました。

ワーナーではどういったお仕事をされていますか?

以前、音響字幕制作でもやっていた字幕校正の他に、DVD・Blu-rayのメニュー制作をやっています。

もう少し具体的に説明していただけませんか?

DVDのメニュー画面は、本社(アメリカ)サイドでデザインされています。当然それらの文字は全て英語ですから、それを日本語に翻訳しなければなりません。その翻訳作業と,それから実際のプレイヤーでメニューの動作確認を担当しています。

メニュー画面の文字というと、特典映像などのタイトルでしょうか?

そうです、そうです、海外でデザインされたものに、翻訳した日本語を組み合わせると、どうしても変な箇所に改行が入ってしまったりするんです。だから、ただ翻訳するだけではなく日本のユーザーに合うように修正を入れていくことも、大事な仕事になるんですよ。

様子がだいぶわかってきました…でも、はじめに目指されていた「翻訳者」と仕事内容は異なっていると思うのですが…

ハイ、おっしゃるとおりです。だけど、アカデミアで翻訳について学んでいなければ、今の仕事にも就けていなかったと思います。それに、翻訳の基礎的な知識は、入社してからあちこちで活かせていると感じています。だって、入社してすぐですよ、字幕校正に関わることが出来たのは…それにもっと嬉しかったことがありました、大好きな映画を通して様々な方と一緒に仕事ができたことです、この点は本当に満足しています。

よくわかりました。「映像翻訳」を学んでいたからこそ、現在のお仕事もその専門性をかなり発揮出来ているし、新しい経験も出来たということですね。

そう思います。くり返しになりますが、現在の仕事の基礎には、翻訳の知識は活かされていると思っています。

大事なところなんですが、その専門性が活かされている点、もう少し詳しく説明していただけませんか?アカデミアの後輩達には大いに興味の湧くところと思いますので…

例えば…例が適切かどうかは分からないのですが、字幕は物語を決まった文字数の中で伝えていかなくてはならないから、原文どおりとはいかないことが多くあります。たとえ原文で言っていたとしても流れとしては省いた方が分かりやすかったり、逆に原文通りに訳しても意味が伝わりにくい箇所は、説明的に情報を追加したりといった「翻訳者の意図」を汲み取ることができるのは、自分自身が「映像翻訳」の勉強をしていたからこそだと思います。

この答えは思うに、翻訳者が一番悩み、一番の企業秘密とする所ではないでしょうか…つまり、字幕翻訳の一番難しいところなんですね?

多分そうだと思います、言ってみれば字幕翻訳の一番スリリングなところでもあると思います。

さて、質問をもとに戻して…字幕・吹替の制作で最近どんな作品を担当されましたか?


稲井プロデューサー作品の数々

字幕作品では「スウィニー・トッド」全編ミュージカル調の作品です。東北新社の翻訳室の佐藤恵子さんに翻訳をしていただきました。それに…吹替作品では「ブラッド・ダイヤモンド」、これは「プロデューサー」という立場でかかわりました。勿論、先輩について勉強という立場だったんですが…

プロデューサー!面白いですね、例えばどういったことを勉強されたのですか?

アフレコ(声優を集めての録音のことです)当日までに自分でも作品をよく読み込んで、声優の演技や言葉が自分の解釈と違う場合は演出家と相談して進めることや、限られた時間でいい作品にするため進行具合についても注意を払うなど、勉強になる事がとても多くて、とても思い出深い作品となりました……そしてつい最近、プロデューサーとしてひとり立ちしました!

翻訳希望から転身して、プロデューサーへの道を歩き出す…とても珍しいし、またアカデミアの後輩たちにも大変参考になると思います。

自分でも、こんな転身をしてゆくとはビックリしています。全然予想もしていなかったことでしたし…自分の踏み出した翻訳修行の一歩一歩が、新しい仕事や人との出会いとなり今に繋がっているって、実感しています。でも、未経験のことばかりで、勉強する事は山ほどあるんですよ……、制作会社、演出家、声優の方々に現場でいろいろ教えていただきながら、今後も頑張っていきたいと思います。

今回取材をさせていただいてわかった事は、稲井さんが現在携わっているお仕事は、一見翻訳から遠ざかっているようですが、映像翻訳の素養が充分活かされ、いやそれどころかその専門性がないとむずかしいという事でした。字幕校正、メニュー制作、そしてプロデューサー…ここには翻訳の知識が必要、という稲井さんのコメントは、これからの翻訳希望の方々にも大変参考になる、と考えさせてくれたインタビューでした。

さあ、東北新社の学校へ!アカデミアへ出かけよう!

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