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わたしの映像翻訳の学びは字幕製作の“現場”でした

小川政弘 映画翻訳者 元ワーナー・ブラザース映画 製作室長

代表作/[字幕監修]…「ハリー・ポッター」シリーズ「ラスト・サムライ」「マトリックス」シリーズ「リーサル・ウェポン」シリーズ「硫黄島からの手紙」「君といた108日」「エクソシスト 信じる者」 [字幕翻訳]…「偉大な生涯の物語」「ソロモンとシェバ」「イングリッシュ・ペイシェント」「アリ」「パトリオット」「老人と海」「荒馬と女」「ヨーク軍曹」「長崎の郵便配達」

数多くの映像翻訳者の芸を盗みました!

この学校で教えている映像翻訳者は、スクリーンやビデオでよく名前を見たことのある方々が圧倒的に多いですね。 それは言葉を換えれば、ここで学ぶ人は、今、業界第一線にある先生方から、最高レベルの映像翻訳のノウハウを学べるということです。どの業界もそうでしょうが、その中には”変わり種”も結構います。元塾講師のH先生(どうりで教えるのもうまいわけです)、一級建築士の資格を持つO先生(その道に進んでいれば今ごろは…)等々ですが、その点ではわたしも人後に落ちないと思います。

ご紹介いただいた上記の肩書きが示すように、わたしの場合は、翻訳者と言うより、翻訳者に仕事をお願いする立場で、長年映像翻訳とかかわってきました。従って、知名度という点では、わたしはまるで”無名”の存在ですが、三十余年という映像翻訳の経験の長さでは、”長老”の佐藤一公先生は別格として、だれにも引けは取りませんし、何よりも、この「講師からのメッセージ」のページで紹介されている翻訳者のほとんどの方々と、ひざを突き合わせてご一緒に仕事をしてきたという点では、大いに異色の存在だろうと思います。

わたしが46年半いたワーナーの中で、直接映像翻訳とかかわるようになった約30年前は、もちろん映像翻訳学校などはありませんでした。その中で、わたしが翻訳のノウハウを学び、体系的に字幕翻訳のルールを培ってきたのは、このようなプロの方々と一緒に仕事をした”現場”でした。
このページに登場する翻訳者の方々はもちろん、それ以外にも、清水俊二さんと並んで戦後、長年にわたって劇場映画翻訳の重鎮だった高瀬鎮夫さんや、やがて戸田奈津子さん、菊地浩司さん、松浦美奈さん、石田泰子さん、太田直子さん、稲田嵯裕里さん…そのほかの方々(中堅・新進気鋭、中国語、韓国語翻訳者など十余人)の名訳を味わいながら、言わばその”芸を盗んで”翻訳技術を身に着けていったのです。

劇場翻訳ができるのは一握りの才能だけ

ただし、これから翻訳者を目指す立場の皆さんが”甘い夢”を見すぎないように、ひと言 言っておくなら、プロになれば、だれでもある一定の会社に使ってもらえるというわけではありません。映像翻訳の中でも、劇場用の翻訳ができるのは、ごく一握りのとびきり優れた才能とチャンスに恵まれた人です。その中でも、アメリカに本社を置くメイジャーでは、一社でお願いする翻訳者はせいぜい数人。ワーナーのように、わたしが製作担当として「これは」と思った人、優に30人以上がチャンスをつかめたというのは、むしろ例外中の例外と考えておいたほうがいいでしょう。それでも、コツコツと惜しまぬ努力で培われた才能と、良きクライアントに出会うチャンスに恵まれれば、いつか道は開かれます!

そんな中で、わたし自身も、この学校の母体である東北新社とは長年仕事上のお付き合いがあり、そのご縁で、後進の育成にいささかなりともお役に立てばということで、講壇に立たせていただくことになったわけです。

講師としてのわたしの受け持ちは、短期セミナー、研修クラスそれぞれの字幕講座、そして特別教養講座です。毎年、いろんなタイプの受講生に接します。「あ?あ、こりゃダメだ」と思う生徒や、「おっ、センスあるぞ」とうれしがらせる生徒など様々ですが、彼らの習作を見ると、おおざっぱに言って3つのタイプに分かれます。

(1) 原文で言ってないことまで織り交ぜて、ほとんど創作に近いセリフを作り上げるタイプ。

(2) ともかく忠実に直訳するのだが、およそ日本語としては態(てい)をなさないタイプ。
(3) 極めて自然な話し言葉で、原文のエッセンスを伝えるすべを、天賦の才として身に着けているタイプ。


言うまでもなく字幕としての完成度は、この順番通りに高くなっていきます。
(1)のタイプは、教える立場から言えば一番始末が悪い。「字幕ってこんな感じだろう」という自分なりの先入観に基づいた、独特の”言葉の一人歩き”のクセを直すことから始めなければならないからです。
(2)のタイプの人には、字数制限という字幕翻訳の”壁”の中で、翻訳の正確さの上に求められる、日本語話し言葉の表現力をみっちり仕込まなければなりません。
(3)のタイプの人は極めて少ないですが、これこそ”言葉のセンス”を持ち合わせた、大いにその能力を伸ばしてあげたい人たちです。そして事実、この人たちの中から、多くのプロが育っていきました。これからこの学校で学ぼうとする人は、まずはご自分のタイプをよく見極めて、教室に入られるといいでしょう。

多くの先生方も指摘しておられるように、映像翻訳の勘どころは、「日本語の表現力」です。”この学校で映像翻訳を学ぼう!”と心に決めた方々、またその願いかなって学び始めた方々に、この表現力を磨くために今日からでも始められる訓練方法として、わたしからは次の2つをお勧めしておきましょう。

●いい日本映画・テレビドラマをご覧なさい
洋の東西を問わず、いい作品はいい脚本によって作られます。それが英語か日本語かの違いだけで、いい言葉、いい表現(伝えたいメッセージを的確に観客に届ける、巧みなセリフの言い回し)が人の心の琴線に触れ、感動を呼び起こすプロセスは同じなのです。わたし自身は、見たい映画、ドラマはまず脚本家で選びます。
映画なら山田洋次、ドラマなら倉本聡、山田太一、岡田恵和、金子成人、清水優生、野島伸司、林宏司、矢島正雄、女性では小山内美江子、向田邦子、井上由美子、金子ありさ、吉田紀子、北川悦吏子… といった方々の作品は見逃しません。これらをじっくり味わうことによって得た豊かで美しい表現力が、正確な英文解釈力とマッチするとき、そこには見事に日本語化された英語のセリフが生み出されていくはずです。

●クイズ番組をご覧なさい
たかがクイズ、されどクイズ。バカにしちゃいけません。「平成教育学院」、「Qさま」、「クイズ雑学王」…。わたしは今、クイズにハマっています。(そう言えば、講師のお一人 桜井裕子さんが訳した、わたしの退職間際の思い出の作品「最高の人生の見つけ方」で、モーガン・フリーマンがふんしたカーターもクイズマニアでした。)漢字やことわざの知識、英語、現代社会、歴史、理科、数学などの質問に、毎回果敢に挑戦しても、満点を取ることのいかに難しいことか。
それでもこれほど安上がりな雑学の勉強法はありません。大学の難しい講義を聞いたり、専門書を買って読んだりしなくとも、そこに極めてコンパクトに出題されるクイズ形式の知識は、いつの間にかあなたの”常識”を豊かにしてくれます。
“映像翻訳を志す者は、すべからく雑学の大家になるべし”とは、この道の先達の言葉です。どんなたわいのない知識でも、それを知らないで翻訳に苦労することはあっても、知っていて損になることは一つもありません。次々に繰り出す難問に、瞬間的に適切な言葉を思い出し、正解をひねり出す作業は、あなたの記憶力と判断力、そして脳の活性化を促します。そしてこれで養われた常識が、いつの日か、正確な知識に裏打ちされた、生き生きとした翻訳に結び付いていくのです。

専門的な映像翻訳の学びは、この学校にお任せなさい。お勧めした2つは、その前に、そしてそれと並行してできる”間接的””周辺的”学びであると共に、まだまだヒマのある、今のあなただからできる学びです。
やがてプロになったら、締め切りに追われながら、仕事仕事に明け暮れて、こんなお楽しみはまずできなくなります。自分を磨くためには、できるときに、せっせと”お金と時間の先行投資”をしておくのです。それは必ずあなた自身の益になって返ってきます。だまされたと思って、いいドラマを、そしてお役立ちクイズをご覧なさい。(かく言うこの講師も、決してヒマではないのですが、こうしてお勉強を怠りません。教えるほうも教わるほうも、人間、一つの道を究めようと思ったら、死ぬまでお勉強です。向上心を失ったら、それは退化の始まり。その人の翻訳が”死”に向かって歩み始めたときです。)

得意分野を持ちなさい

さて、そろそろ終わりにしますが、最後にもう一つ。映画が嫌いで映像翻訳を目指す人はまずいませんから、あなたもいろんな映画を見るだろうけど、どんなジャンルが好きですか? アクション? ファンタジー? ミステリー? ラブロマンス? もちろんどれでもいいのです。ただし、映像翻訳を仕事にしようと志すなら、「これは好きだけど、これは嫌い」は通用しません。

プロはオールラウンドでなきゃならないから、「これはヨワいよなぁ」と思う分野は、初めからマークして、それなりに努力しなければいけません。だがその一方で、「これは任せて」という得意分野を持つことは、仕事をゲットする上では大いに役に立ちます。首尾よく入学したら、まずは講師から演習で出されたいろいろなジャンルの作品を必死にこなしながら、ひそかに”このジャンルで強くなろう”と目標を定めるのも賢い勉強法でしょう。

そこで”クイズ”。プロ・アマを問わず、日本人翻訳者の多くがヨワい分野は何でしょう? それは「聖書・キリスト教」です。そして実は、この分野で最低限必要な知識をしっかり身に着けることは、映像翻訳者にとって何よりも必要なことなのです。それは、外国文化の底流には、この「聖書・キリスト教」思想が脈々と流れているからです。その文化の重要な一翼を担う映画はもちろんの話で、コメディー、アクションなど、およそ宗教とは無縁と思える内容の映画にも、それは必ずと言っていいほどどこかに出てきます。

この学校では、その分野も研修クラスでしっかり教えます。わたしの「聖書の世界」の授業です。これが、恥ずかしながら神学校も出た変わり種、”聖書オタク”のわたしの”売り”でもあるのです。

映画。観客に”夢を売る”この仕事に、自分の言葉の感性を生かし、翻訳を通してかかわっていきたいと願っているあなた―。その夢をかなえるために、わたしもこの映像テクノアカデミアの講師の一員として、及ばずながら、全身全霊を挙げて鍛えてあげます。さあ、この学校に、そしてわたしのクラスにいらっしゃい。待ってますからね!

さあ、東北新社の学校へ!アカデミアへ出かけよう!

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