映像翻訳科|東北新社の学校だから力が身につく!
プロへの近道!
翻訳に近道はない。回り道もない。
川又勝利 (株)東北新社/音響字幕制作事業部 翻訳室
代表作/【劇場字幕】「マイ・エレメント」「シュガーラッシュ:オンライン」「GODZILLA ゴジラ」【劇場吹替】「トランスフォーマー ビースト覚醒」「ソー:ラブ&サンダー」「ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス」「エターナルズ」【字幕・吹替】「ゲーム・オブ・スローンズ 」「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」【吹替】「ビッグバン★セオリー」「ヤング・シェルドン」「ハイスクール・ミュージカル・ザ・ミュージカル」
字幕演出家として7年間、様々な翻訳家が手掛けた翻訳の内容を客観的な目線でチェックし、さらに正確で分かりやすく、その作品にふさわしい内容にするために、翻訳家はもちろん配給会社、監修者、チェッカー、校正担当者など様々なスタッフと密にコミュニケーションを取りながら、字幕作品をブラッシュアップしてきました。2008年4月からは翻訳家として字幕/吹替両方の作品を翻訳しています。
Basic・Advanced Classで授業を担当し、私自身、先輩方から学んできたことや自ら感じてきたことを生徒の皆さんにお伝えし、そして生徒たちの反応や質問から私も刺激を受けています。私にとっても毎回の授業がエキサイティングで様々なことを感じますが、そんな中でよく思うのはこんなこと。
「翻訳に近道はない。そして回り道もない」
知らないこと、学ぶべきことは当然のようにいつまでたってもなくなりません。皆さんの「早くプロの翻訳家として活躍したい!」と思う気持ちはとても純粋でかけがえのないものですが、焦らずに一歩一歩進んでいくことが大事です。もちろん翻訳家は仕事の上でその都度ベストを尽くしますが、目標達成までの道のりは長いので、気持ちばかり焦ってもバテてしまうだけです。
そして月並みな表現ですが、翻訳家への道のりをスタートするのに、遅すぎるということはありません。なぜならそれまでどんな経験をしてきても、それが翻訳をする上での糧となるからです。それまでやってきたことが、まるで無駄になるということはありません。人生で培ってきたことが、思わぬ形で役に立ちます。何でも「翻訳の肥やし」なので、日頃から好奇心を持って多くのことにチャレンジしてください。
まず皆さんにとってのゴールは「翻訳家としてデビューすること」でしょう。でもそれは新しい道のりへのほんのスタート地点。1つのゴールは次のゴールへのスタート地点です。そんな意味では最終的なゴールなどなく、誰もが永遠に走り続けるレースなのだと言えるでしょう。
でも順番を決めるレースではありません。もちろんスピードの速い人や走る姿の美しい人はいます。そうなればより楽しく走れるので、授業を通してフォームを学び、演習を重ねて呼吸法を体得しながら、一人前のランナーを目指すのです。
どこまでもまっすぐ平坦な道が続くわけではないので、途中で障害物に足を取られて転んだり、リタイアしたいと思う弱い心が出たりするかもしれません。それでも翻訳家が皆、走り続ける理由は、ずっとランナーズハイを感じていたいからです。映像テクノアカデミアでの授業はいわば「合同ランニング」。さあ一緒に走りませんか。