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映像翻訳とはチーム作業と見たり!

高山龍一 映像翻訳者/2004年3月 映像翻訳科・映画翻訳専科卒業


2004年3月 映像翻訳科・映画翻訳専科卒業
【作品歴】
[劇場] 「デッド・サイレンス」「地球外生命体捕獲」
[放送] 「アンダートゥ 決死の逃亡」「第十一号監房の暴動」「ジェット・ローラー・コースター」
[ビデオ・DVD] 「名探偵エルキュール・ポアロ」「ファイナル・ショット」「無法者の群」「ファイナル・ハザード」「オーディション」「パニック・エスケープ」「マクベス ザ・ギャングスター」「ルルの冒険~黄金の魂~」「ヒトラーの秘密」 [シリーズ]  「特捜刑事マイアミ・バイス」「超音速攻撃ヘリ・エアーウルフ」「プロジェクト・ランウエイ」「21ジャンプ・ストリート」 [特典・コメンタリー] 「LOST」「ビー・ムービー」「クローバーフィールド/HAKAISHA」  以上全て字幕作品

映像翻訳業界では圧倒的に多い女性達の姿。映像テクノアカデミアもこの例に漏れず、卒業生の大半は女性で占められています。今回はこのような姿を打ち破る?べく、男性の高山さんにインタビューを申し入れました。
どのような道を辿り映像翻訳のプロになったのか、そこには目標に向かい、着実に歩みを進めてきた意外な?姿がありました。高山さんの姿は、映像翻訳希望者にとって大いに参考になるのではないでしょうか・・・・

最初から不躾な質問で申し訳ないのですが、今おいくつですか?

33です。でもどうして年なんか・・・・

いや・・・私の勝手な思い込みなんですが、アカデミアの男性は総じて若い頃から入学をするというイメージがあり、高山さんにもそんなイメージを持っておりまして・・・・

全くあたってませんね(笑)・・・・アカデミアに入学したのは確か25歳か26歳の頃だったと思います。だって稲井さん(ワーナー)や加藤さん(東北新社 翻訳室)達と同期なんですから。(注1)

注1: 
ここに出てくる加藤さん、稲井さんはこの「卒業生紹介」のコーナーで既に登場された、インタビューNO1&NO2の方々です。高山さんは東北新社の日本語版制作部署・字幕課でも、お二方とほぼ同時期を過ごされています

そうなんですよね(笑)・・・・インタビューを始めるにあたって、高山さんの経歴を拝見しまして、同期ということで少し驚いたんです。

確か・・・・年齢もそんなに違っていないと思いますよ(笑)。

勝手な思い込みから話を始めてしまって、インタビューアーとして失格です(笑)・・・話を最初からやり直したいと思います(笑)。それでは・・・・25,6才でアカデミア入学ということは、その前はお勤めだったんですか?

3年ほど中東情勢を研究するシンクタンクに勤めていました。主に石油についてなどのデータや分析情報を提携企業に配信する法人です。

とすると・・・今から8年ほど前でしょ・・・ちょうど9・11の同時多発テロの時期ですよね。中東情勢が風雲急を告げる頃じゃないですか?

ええおっしゃる通りで、一時期、問い合わせはかなり来ていたようです。でも私は下っ端でしたから、遠くから見ていただけで・・・・

そこでの仕事は、具体的にはどのような内容なんですか?英語は必要だったんですか?

はい、海外の資料、雑誌などを読み込むので英語は必須でした。具体的には色々な研究者の方が書いた記事をチェックして、ネット配信できる体裁に整えることです。外国語の堪能な方は多くおられるのですが、研究者の方でも日本語を間違えたり、表現が不自然だったりで・・・・誤字や脱字などの校正も含めたチェッカーが必要なんですね。私の役目はこのチェックでした。

ハハハハ・・・・まさにこれは字幕の作業と同じじゃないですか(笑)。

そうとも言えますね(笑)。このときの経験は役に立ってますよ・・・ただ映像翻訳と違って内容がやたらと硬いということはありますけど・・・・

アカデミア入学はこのお勤めの後ですか?

実は・・・ご想像とは違って、勤めながら入学という段取りなんですが・・・・勤める前にも色々あるので、最初から順を追ってお話しますね。

多くの方がアカデミアに入る前に、いろいろ迷い、回り道をされてきています。高山さんもそうだったんですか?

いえ、そうならば話は盛りあがるのでしょうが、残念ながら平凡な道筋なんですよ。大学は外国語学部だったので英語は当然なんですが、映画にのめりこんじゃって、後はここまでの道一直線なんです・・・・・だからほかの人たちよりは、目覚めは相当おそいと思います。

その頃の時代の映画って・・・たとえばどんな映画になるんでしょう?

そうですね・・・・例えば「フィラデルフィア」とか「ショーシャンクの空に」なんかにすごく感動して、今でも映画の内容を鮮明に覚えています。銀座でアルバイト三昧で、それが終わると近所の映画館にもぐりこむ・・・・そんな生活の繰り返しでしたから・・・

ショーシャンクの時代ですか・・・良い作品ですよね(しみじみと)・・・・ それまでは映画や演劇とか活字なんかへの興味は持たなかったのですか?

昔から本の虫でした(笑)、小学生の頃から小説なんか自分で買って読んでましたから。難しいのはダメなんですが、エンターテイメント系はすごく好きで、手当たり次第読み飛ばしていました。とにかく活字だけは好きでした(だんだん熱っぽく)・・・

字幕に対する好奇心はその影響なんでしょうか?

多分・・・多分そうです、小さい頃から文字を読んでいたというのは大きいと思います。字幕の仕事がどうして好きかっていうと、文字にこだわれるっていうところがあるので・・・例えばこの文字が良いとか、きれいとか、美しいとか、色々感じられるのは子供のときから活字を読んでいたからだと思うんです(いっそう熱っぽく)。

このまま行くと、翻訳の話に突入してしまいますので、経歴の話をもう少し続けさせてください(笑)。映画と英語に熱中して、その後の展開はどうなったんですか?

熱中している両方を生かせる職というのは、だれもが考えると思うんですが、映像翻訳ですよね。ですから僕も翻訳者になるための雑誌で、どうすればその世界に近づけるかいろいろ調べました。アカデミアを知ったのはそこでだと記憶しています。

この質問も皆さんによくするんですが、ほかの学校という選択肢はなかったんですか?

アカデミアは当時三年制でしたよね、三年で卒業という・・・・決め手はこれだったんです。ほかの学校はもっと短かかったと記憶しています。短いと中途半端なまま終わって、それで卒業なんてこともあるんじゃないかって・・・・だってそう簡単になれる職業ではないと思ってましたから。

よく分かりました。

大学時代にここまでは、なんとなくですが・・・・考えていました。それもあってか、就職という選択肢は持てず、一年半くらいだったと思います、アルバイト生活で資金をためてアメリカに語学留学をしました。翻訳者になるための英語力が不安だったんです。

失礼ですが、アメリカ行きはご両親をたよらず、自分一人で稼いだお金で行かれたのですか?

アッ、疑ってますね!(笑)貯めに、貯めたんですよ!
ですから・・・・こんな言い方少し変ですが、自分のお金で行ったので真剣にならざるを得ない(笑)・・・妙な自立心にあふれていましたね・・・あの時は確か24歳位です。周りには親から出してもらっている生徒達がほとんどでしたから、彼らとは違う(強調!)というような・・・・遊んでいる余裕もないし、勉強しなきゃと本当に真剣になりました。

ということは・・・そのときはすでに、英語力をアップしてアカデミアに入ろうという明確な目標を持っていた?

そうです。

今日は二度目の反省をしなければなりません(笑)・・・・映像翻訳を始める大抵の方は、それまでのコースを変更し、迷い、悩みながら辿りつくので、実は高山さんもそうだと思っていたんです。全然違っていました(笑)・・・・予断は禁物です。学生時代からこんなに計画的に物事を進めているのは珍しいと思います。

でも・・・・表面的には順調な進み方をしていますが、本当は・・・色々迷っていたんです(笑)・・・・

表面が順調であれば、迷った内には入らない(笑)・・・話を先に進めましょう・・・・

それでは(笑)。アメリカから戻ってきて、取りあえずは生活しなければいけませんので、先ほどのシンクタンクに勤め出し、と同時に予定通りアカデミアに入学しました。

ようやく話が最初とつながりました(笑)・・・・では、アカデミアの話に入ります。アカデミアでの三年間、一番記憶に残っている授業はどんなものですか?

やっぱり三年目の実践クラス(現在の映画専科)です。まるまる一本の長編を字幕・吹替、それぞれ半年間かけて翻訳する授業・・・・字幕が川本先生、吹替が田尾先生でした。

添削の赤は相当入れられましたか?

はい、特に川本先生にはたくさん!(強調)入れられました(笑)。 川本先生は独特の進め方でした、だってなぜ赤が入っているのかコメントがないんです。生徒に考えさせるためなんですけど・・・・このため二人組みのチームを作り、生徒同士で何がいけないのか話し合う、といったスタイルでした

赤線の推理からしなければならない・・・でも面白そうな方法ですね。

面白いというか・・・・鍛えられました(冷や汗)。本当に何度も考えなきゃいけないんですから・・・一応は自分では納得して提出しているわけです・・・どうしてダメだったかをさらに考えるのは、相当広い視野を持ってないと、ひとところを堂々巡りですよ。

翻訳に正解はない、逆にいかに魅力ある言葉を探し当てるか・・・・まさにその苦しみですね。

こんな授業の進め方ですから・・・逆にペアーを組むことは救いでした。同じところを相手がどのように訳すのか、どのように考えるのかが分かる、これは役に立ちました。そして影響も受けました。

当然とは思うんですけれど、赤は回を重ねるにつれて少なくなっていったんですか?

となればいいんですけれど、最後までそこそこあったと記憶しています。よくよく考えれば、一つの作品をやっていて、次々に新しい場所を訳し、新しい問題が出てくるわけですよね・・・・・むしろ赤が入っている方が自然かな、なんて思ったりもしました。

田尾先生の吹替はいかがでした?

田尾先生の授業は・・・・毎週一人を先生が指名して、その人の翻訳が全員に配られる、映像を流しながらその人の訳を講評してゆくというスタイルでした。

他人の翻訳の講評はためになるでしょう・・・でも講評される側はつらいですね。

そう思われるでしょう。でもだんだんずうずうしくなって、恥ずかしさも感じなくなって・・・・それよりも人の訳を見ることのほうが面白かったですよ。今にして思うんですけど、翻訳の土台はまずその作品をどのように解釈するかです。人の訳を見るということは、作品の解釈をより深められる・・・・お二人の先生の授業で、作品を深く理解するためのいい訓練ができたと考えています。

ほかに、記憶に残った授業ありますか?

正規の授業ではないんですが、課外活動と称して二年目の夏休み、あるシリーズの1話をグループで翻訳するということをやりました。4人一組で3グループくらいあったでしょうか・・・この中で一番優秀なグループの翻訳が、アフレコ(声優を呼んでの録音)をしてもらえるという・・・なんだか夢のような話です(笑)。

高山さんもやったんですか(驚き!)。確か水澤さんのインタビューのときも、同じような話をされて、勉強になったとおっしゃってました。それで・・・高山さんグループはアフレコまでこぎ着けたんですか?(注2)

残念ながら・・・落選(笑)。でもほかの作品のアフレコは見学をしました、あれは本当に参考になりました。とにかくあの課外活動をあのまま終わらすのはもったいないって、今でも思います(笑)・・・

注2:ここに登場の水澤さんも、加藤さんや稲井さんと同じ「卒業生紹介」に登場、インタビューNO4の方です

もっと小規模なアフレコ実習は、カリキュラムの中に組み込まれていますが、あのような大きな規模のものはこれからの課題でしょう。さて、高山さんはたしか・・・東北新社の字幕課(日本語版制作部門)にこのあと入られたんですよね。

そうです。確か3年目の2月でした、あと2ヶ月少しで卒業の時期、字幕課の欠員募集があり入ることができました。

加藤さんや稲井さんたちと一緒ですか?

いえ、彼女達の方が字幕課は数ヶ月先輩なんです。僕が入社したときは、もう忙しそうに働いていました。同期の知った顔がいたので、少し安心した記憶があります。

実践訓練の場として、字幕課を希望する方は多いようですが、実際入られていかがでしたか?

先ほどの授業の感想の繰り返しになりますけど、他の翻訳者さんの作品を見られる、それも授業ではなく実践の場で見られる、これは力になりました。それと・・・この部署の仕事内容は字幕の校正、チェック、演出です、これを一日中ズッーとやるわけです。否が応でも演出の見方が体に染み付いて、現在フリーとして翻訳をやっても当然のことながら演出の見方というものを意識せざるを得ない・・・・

具体的な例で言いますと、文字(固有名詞、呼び名等々)の統一とか・・・・「どうしてこのような訳になったのか」と疑問を持ってしまうような所にはコメントをつけたりとか・・・・あと、そうですね・・・・時には差別言葉を使って訳した方が良い作品なんかにも出会うわけです、そんな時にはやっぱりコメントをつけて代案はこうだと・・・演出の皆さんには、できる限り負担をかけたくありません・・・・自分がやっていたので、その大変さは身に染みています。

紛らわしい翻訳にはコメントを入れろとか、申し送りを書けとか、授業では口酸っぱくして講師は教えていると思うんです。でもそれがどのような所で必要なのか、必要でないのか、つまり気遣いですよね・・・・実践を経ないとなかなかね・・・・

映像翻訳という仕事はとても個的なもので、チームを組んでやる仕事ではないって普通は見られていると思うんです。それは全く違いますね、個的でありながらチーム作業なんです。このことは実際に経験してみて初めて分かりました。

今日のインタビューの一番の主題を聞いたような気がします(笑)・・・・ ところで高山さんは、字幕課では翻訳はやらなかったのですか?

やらせてもらいました。特典も含めて・・・かなり多く・・・

特典では例えばどんなタイトル?

「オクラホマ」「コープスブライド」「ベスト・キッド」「コーヒー&シガレッツ」とか・・・

字幕課で・・・・これだけの量、翻訳したというのは多い方でしょ!本編はなかったんですか?

ありました、「無法者の群」という昔の長編です。あの作品はチェックが普通と違って、プロデューサーの方がやられたと記憶しています。「大丈夫でしたよ」といっていただいたのを今でも覚えています。

映像翻訳における高山さんの出発点というのは、ここら辺と言えるんでしょうね・・・・

・・・・・フリーになってかれこれ4年です、夢中で前ばっかり見てましたから、そんなこと・・・・今言われて初めて気が付きました(笑)。

最後にこれからの抱負などをお聞かせ願えませんか、
一つかっこ良く!(笑)

そう改まって聞かれると・・・困りますよ(笑)。そうですね・・・・先ほどのチーム作業という言葉に関係するんですが、まずは演出の方から信頼して任せられると思われる、そんな翻訳者になりたいですね。

その次に自分のやったことのないジャンル・・・具体的には恋愛ものにチャレンジしてみたい・・・・でもこれじゃ当たり前すぎて抱負とは言えませんね、第一ぜんぜんかっこ良くない(大笑)・・・

子供の頃から物語をよく読むことで活字に浸り、文字が好きになり、後年これらにプラスして映画と英語に興味を持った高山さん。その後これらの好きな要素を生かした職業につくため目標に向かい、寄り道もせず、着実に一歩一歩階段を登ってきた・・・・インタビューを終えてそんな感想を強く持ちました。いちど掴んだ興味(宝)は絶対に離さず、いや、離すことのできないものだという思いが、表面は飄々としながらも、高山さんには強くあると感じた次第です。

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